精神保健福祉士 過去問
第26回(令和5年度)
問140 (精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問22)
問題文
〔事例〕
Eさん(19歳、男性)は、高校2年時に自閉スペクトラム症と診断された。3年時に就職活動を行ったが、面接で質問に適切に答えられないことや、ゲームに熱中して寝坊し面接に間に合わないことが何度もあり、不採用が続いた。度重なる不採用の連絡と就職活動の指導によるストレスでうつ状態となり、就職活動を中止したまま卒業した。
1年後、Eさんは主治医から就職活動再開を提案され、通院先のF精神保健福祉士と面談した。F精神保健福祉士は、Eさんには一度見たものを正確に覚える、集中力があるという強みがある一方、高校時代からの課題に加え、自分から相談することは苦手なことが分かった。Eさんは配慮してくれる会社で働くことを希望したため、F精神保健福祉士は精神障害者保健福祉手帳の取得を支援した。そして、V就労移行支援事業所をEさんに紹介し、利用できるよう支援した。(※1)
V就労移行支援事業所のG精神保健福祉士は、Eさんの訓練の様子を見て、地域のイベントで顔見知りになったW社の社長が頭に浮かんだ。そこで、W社に雇用の可能性について問い合わせたところ、「Eさんに合った仕事があるか分からない」とのことであった。(※2)
その後、EさんはW社において事務の仕事で職場実習を開始した。実習5日目に、W社の担当者からG精神保健福祉士に、「話があるので来て欲しい」と電話があった。G精神保健福祉士が訪問したところ、担当者は、「Eさんに何度も手順の間違いを指摘したが、同じ失敗を繰り返す」「何かあれば相談するよう伝えていたのに、今日は無断で遅刻した」「このままだと実習継続は厳しい」と話した。一方、Eさんは、「社員から何を注意されたか分からず、とても疲れた。今朝起きたら始業時間を過ぎていたので急いで来たが、実習を始めさせてもらえない」と話した。G精神保健福祉士は、担当者にEさんの対応について助言した。G精神保健福祉士のサポートによりEさんの職場実習は順調に進み、W社はEさんの雇用について前向きに検討し始めた。(※3)
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問題
精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度) 問140(精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問22) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
Eさん(19歳、男性)は、高校2年時に自閉スペクトラム症と診断された。3年時に就職活動を行ったが、面接で質問に適切に答えられないことや、ゲームに熱中して寝坊し面接に間に合わないことが何度もあり、不採用が続いた。度重なる不採用の連絡と就職活動の指導によるストレスでうつ状態となり、就職活動を中止したまま卒業した。
1年後、Eさんは主治医から就職活動再開を提案され、通院先のF精神保健福祉士と面談した。F精神保健福祉士は、Eさんには一度見たものを正確に覚える、集中力があるという強みがある一方、高校時代からの課題に加え、自分から相談することは苦手なことが分かった。Eさんは配慮してくれる会社で働くことを希望したため、F精神保健福祉士は精神障害者保健福祉手帳の取得を支援した。そして、V就労移行支援事業所をEさんに紹介し、利用できるよう支援した。(※1)
V就労移行支援事業所のG精神保健福祉士は、Eさんの訓練の様子を見て、地域のイベントで顔見知りになったW社の社長が頭に浮かんだ。そこで、W社に雇用の可能性について問い合わせたところ、「Eさんに合った仕事があるか分からない」とのことであった。(※2)
その後、EさんはW社において事務の仕事で職場実習を開始した。実習5日目に、W社の担当者からG精神保健福祉士に、「話があるので来て欲しい」と電話があった。G精神保健福祉士が訪問したところ、担当者は、「Eさんに何度も手順の間違いを指摘したが、同じ失敗を繰り返す」「何かあれば相談するよう伝えていたのに、今日は無断で遅刻した」「このままだと実習継続は厳しい」と話した。一方、Eさんは、「社員から何を注意されたか分からず、とても疲れた。今朝起きたら始業時間を過ぎていたので急いで来たが、実習を始めさせてもらえない」と話した。G精神保健福祉士は、担当者にEさんの対応について助言した。G精神保健福祉士のサポートによりEさんの職場実習は順調に進み、W社はEさんの雇用について前向きに検討し始めた。(※3)
- 「遅刻した時は、理由を聞かずそっとしておきましょう」
- 「作業手順書を作成し、Eさんに渡してはどうでしょうか」
- 「発注データの確認作業を担当させることを検討しませんか」
- 「同じ部署の社員と仲良くなる機会を設けましょう」
- 「仕事に慣れるために、実習時間を増やしてみませんか」
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この過去問の解説 (2件)
01
本設問では、Eさん・W社双方が実習を開始してから感じた困りごとを解決するために、両者にとって良い方法を考える事が必要です。
✕ Eさんは就労移行支援事業を利用しており、W社への就労を目指し実習しています。就労するに当たっては、一般的なルールやその会社のルールを守る必要があるため、遅刻を容認するような発言は支援者としてするべきではありません。
Eさんが遅刻した理由を確認し、遅刻をしないような働きかけを行う必要があると考えられます。
〇 Eさんからは「社員から何を注意されたかが分からない」という言葉が聞かれており、口頭での注意の意味が理解しきれなかった事が推察されます。しかし、Eさんには一度見たものを正確に覚えられるという強みがあるため、詳細な手順が書かれた作業手順書があれば、ミスなく仕事が出来る可能性があります。よって、この選択肢は正しい支援であると言えます。
〇 Eさんには集中力があるという強みがあります。発注データの確認作業は集中力が必要ではありますが、作業工程はデータを比較する事であり複雑という訳ではありません。
Eさんの強みを活かした作業と考えられる、発注データの確認作業の担当にできないかを提案する事は、適切な支援と言えます。
✕ 現時点ではEさんの作業状況や会社のルールを守れない事が問題となっており、人間関係については問題として挙がっていません。同じ部署の社員と仲良くなる機会を設ける事は問題解決に繋がるとは考えにくく、適切な支援内容とは言えません。
✕ Eさんは現状の実習内容を行う事が難しく、それに対してEさん・W社とも困っている状態です。注意をされても理解が難しい状態のEさんの実習時間を増やしても、仕事に慣れる可能性は低く、困りごとの解消には至りません。よってこの選択肢は適切ではありません。
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02
Eさんが職場実習を開始したものの、課題が生じている場面です。何が課題なのか、Eさんと職場から確認し、適切な提案を行う必要があります。
不適切です。遅刻したことについて、そっとしておくことではなく、どうしたら改善できるのかなどについて一緒に考えることが重要です。
適切です。「何度も手順の間違いを指摘した」「同じ失敗を繰り返す」とあるので、作業手順書を作成してみることは適切です。
適切です。事例に、「Eさんには一度見たものを正確に覚える、集中力があるという強みがある」とあることから、強みを活かした作業内容を提案していると言えるでしょう。
不適切です。「同じ部署の社員と仲良くなる」ことも大事なことだとは思いますが、特に社員との仲が課題になっているわけではないと考えられます。
不適切です。Eさんの体調についても考慮する必要があります。特に「とても疲れた。」とあることから逆効果になる可能性が高いです。
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