精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問95 (現代の精神保健の課題と支援 問2)

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問題

精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問95(現代の精神保健の課題と支援 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、吉川武彦が概念化した精神保健活動の三つの側面における支持的精神保健に該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
  • こころの健康づくりのための市民講座の開催
  • 在宅の精神疾患患者への訪問指導
  • 高齢住民を対象とした睡眠衛生教育
  • 精神保健福祉ボランティアの育成
  • 住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり

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この過去問の解説 (2件)

01

吉川武彦が概念化した精神保健活動の三つの側面とは、積極的精神保健、支持的精神保健、総合的精神保健です。

このうち、支持的精神保健とは、すで精神疾患を患っている人々、特に在宅で生活している精神障害者に支持的に関わることを指します。

選択肢から、条件に一致するものと選びましょう。

選択肢1. こころの健康づくりのための市民講座の開催

これは積極的精神保健です。

精神疾患を発症していない一般の人々のために、開かれた場で行われる精神保健の取り組みを指します。

選択肢2. 在宅の精神疾患患者への訪問指導

支持的精神保健は、すでに精神疾患を患っている人に対して行われる精神保健の取り組みを指します。

条件に合致するため、こちらが正答になります。

選択肢3. 高齢住民を対象とした睡眠衛生教育

これは積極的精神保健です。

精神疾患を発症していない一般の人々のために、予防的に行われる精神保健の取り組みを指します。

選択肢4. 精神保健福祉ボランティアの育成

地域全体の精神保健医療福祉サービスの連携や調整を行い、仕組みを強化する取り組みは、総合的精神保健に分類されます。

精神保健福祉ボランティアの育成は、このような地域におけるインフラの整備であり、総合的精神保健とみなされます。

選択肢5. 住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり

地域全体の精神保健医療福祉サービスの連携や調整を行い、仕組みを強化する取り組みは、総合的精神保健に分類されます。

地域住民への精神保健活動や精神障害者支援のための拠点づくりは、積極的、支持的精神保健を発展させるうえでの土台となります。

それぞれが有機的に関連し合い、強化し合える状態を作り出すことは、総合的精神保健とされています。

まとめ

積極的、支持的、総合的の三つの側面は、独立したものではなく、相互に関連し合っており、互いに補完し合うことで、地域における精神保健活動を形作っているとされます。

精神保健福祉士の活動は、どの側面においても重要な専門職であり、互いに連携し合えることが理想的です。

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02

吉川武彦氏は、石川県出身の精神科医で、精神障害者の社会復帰と家族支援をテーマに長年活躍されました。

 

氏らの研究・実践により精神保健の以下の3つの側面が概念化されました。

 

1 積極的精神保健(ポジティブメンタルヘルス)

  ・・・心の豊かさをより高め維持する理論や実践

2 支持的精神保健(サポーティブメンタルヘルス)

  ・・・心を病んでいる人々への理論や実践

3 総合的精神保健(トータルメンタルヘルス)

  ・・・精神障害があっても地域で生活できる地域づくり・社会のあり方

選択肢1. こころの健康づくりのための市民講座の開催

正しくありません。

 

「こころの健康づくりのための市民講座の開催」は、ポジティブメンタルヘルスに該当します。

選択肢2. 在宅の精神疾患患者への訪問指導

正しいです。

 

「在宅の精神疾患患者への訪問指導」は、支持的精神保健(サポーティブメンタルヘルス)に該当します。

選択肢3. 高齢住民を対象とした睡眠衛生教育

正しくありません。

 

「高齢住民を対象とした睡眠衛生教育」は、ポジティブメンタルヘルスに該当します。

 

選択肢4. 精神保健福祉ボランティアの育成

正しくありません。

 

「精神保健福祉ボランティアの育成」は、トータルメンタルヘルスに該当します。

選択肢5. 住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり

正しくありません。

 

住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくりは、トータルメンタルヘルスに該当します。

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