精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問103 (精神保健福祉の原理 問1)
問題文
次の記述のうち、障害者福祉を支える理念や概念の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
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問題
精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問103(精神保健福祉の原理 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、障害者福祉を支える理念や概念の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- ソーシャルロールバロリゼーション(SRV)とは、人間らしく生きる権利の回復を目指すことである。
- リハビリテーションとは、人権擁護と公衆衛生の観点から健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主目的とするものである。
- バリアフリーとは、重大な逆境に遭遇したにもかかわらず、前向きに生きていこうとする復元力のことである。
- エンパワメントとは、無力化された人々が本来持っている力を取り戻し、抑圧的な状況を客観的に批判し主体的な変革を目指すことである。
- レジリエンス(resilience)とは、障害や疾患をもつ人というラベルによって生じる社会的不利を軽減することである。
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この過去問の解説 (2件)
01
語句の意味の理解を問う問題です。
選択肢には紛らわしい語句もあり、正確な認識が試されています。
✕
ソーシャルロールバロリゼーションは、障害者の社会的役割を付与することで、社会的な価値を向上させることをいいます。
選択肢にあるような、「人間らしく生きる権利の回復」とは意味合いが異なります。
✕
リハビリテーションは、身体機能の向上や日常生活動作の獲得によって、社会復帰や自立した生活を目指すものです。
選択肢にあるような、人権擁護や公衆衛生の観点は含んでいません。
✕
バリアフリーとは、物理的・制度的・心理的な障壁を取り除くことを指し、段差の解消や障害者雇用の促進、偏見の改善などのことです。
選択肢にある内容とは異なります。
◯
選択肢の通り。
エンパワメントとは、抑圧された状況に置かれていた人々がそれぞれの本来の能力を取り戻し、社会における変革をもたらすことです。
✕
レジリエンスとは、困難な状況や問題にぶつかっても、柔軟に対処し、乗り越える力を指します。
選択肢に記載されている「障害や疾患をもつ人」に限定されるものではありません。
バリアフリー、リハビリテーションは聞き馴染みのある言葉であるため、選択肢から除外されます。
ソーシャルロールバロリゼーション、レジリエンスには近しい内容が書かれているため、理解が浅いと誤答してしまうかもしれません。
語句の意味だけでなく、背景もセットで覚えると間違いにくいと思います。
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02
選択肢に出てくる「ソーシャルロールバロリゼーション」「リハビリテーション」「バリアフリー」「エンパワメント」「レジリエンス」はいずれも障害者福祉を支える理念や概念として重要です。
用語の意義や背景などしっかり理解するようにしましょう。
正しくありません。
「人間らしく生きる権利の回復を目指すこと」は、リハビリテーションの意義です。
リハビリテーションは、全人間的復権とも訳されています。
正しくありません。
「人権擁護と公衆衛生の観点から健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主目的とするもの」は、ハーム・リダクションの説明の一部です。
薬物の使用薬物依存や薬物乱用に対するアプローチ法の一つとして、使用の中止を伴わなくても、薬物依存ダメージを減少させることに重点が置かれています。
正しくありません。
「重大な逆境に遭遇したにもかかわらず、前向きに生きていこうとする復元力のこと」は、レジリエンスの説明です。
正しいです。
「無力化された人々が本来持っている力を取り戻し、抑圧的な状況を客観的に批判し主体的な変革を目指すこと」は、エンパワメントの概念です。
自己決定・自己実現を促します。
正しくありません。
「障害や疾患をもつ人というラベルによって生じる社会的不利を軽減すること」は、エンパワメントの説明ではありません。
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