精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問122 (精神障害リハビリテーション論 問2)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問122(精神障害リハビリテーション論 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
- 激しい症状が治まり、薬を必要としない状態になること。
- 支援者がクライエントの利益のために、本人の意思に関わりなく判断すること。
- 支援者が定めた方針に、クライエントが従うこと。
- 専門職が自らの支援やその役割について責任をもって説明を行うこと。
- 障害があっても希望をもって新たな人生を再発見し、主体的に生きること。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
アメリカの政府委員会において、「リカバリー」は
・人々が生活や仕事、学ぶこと、そして地域社会に参加できるようになる過程
・ある個人にとってはリカバリーとは障害があっても充実し生産的な生活を送ることができる能力
・他の個人にとっては症状の減少や緩和
と定義されています。
近年、「リカバリー」の用語はそれ自体非常に多くの意味を持つため、上記の定義は「パーソナルリカバリー」ととされる場合もあります。
(出典:https://www.ncnp.go.jp/nimh/chiiki/about/recovery.html)
正しくありません。
人によって「症状の減少や緩和」をパーソナルリカバリーと捉えることもできます。
正しくありません。
「支援者がクライエントの利益のために、本人の意思に関わりなく判断すること。」はパターナリズムの説明です。
パーソナルリカバリーには、本人の主体性も重視されています。
正しくありません。
パーソナルリカバリーには、本人の主体性も重視されています。
正しくありません。
「専門職が自らの支援やその役割について責任をもって説明を行うこと。」は説明責任、あるいはインフォームドコンセントの説明です。
正しいです。
「障害があっても希望をもって新たな人生を再発見し、主体的に生きること。」はパーソナルリカバリーの考え方に合致しています。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
パーソナルリカバリーとは、精神疾患のある人の症状がなくなることや社会への適応だけを目標とするのではなく、病気や障害を抱えながらも、希望を持って、意味のある生活を主体的に送れるようになるプロセスを指します。
これは、医療的な治癒とは異なり、全人的な回復を指します。
選択肢から、援助者側が一方的に決定するという文言や、本人の意思や人格への配慮がないものは除外します。
✕
これは医療的な「治癒」や「回復」を指しますが、パーソナルリカバリーの説明とは異なります。
パーソナルリカバリーは、症状の寛解や服薬の有無だけを重視するのではなく、広範な個人の生活の質やクライエントの主体性を重視するものです。
✕
これはパターナリズムと呼ばれる考え方であり、クライエントの自己決定やエンパワメントを否定する誤った支援方法です。
パーソナルリカバリーの理念とは異なるため、不適切です。
✕
パーソナルリカバリーは当事者中心の概念ですが、選択肢はクライエントの主体性や自己決定が尊重されず、支援者中心のアプローチとなるため、不適切です。
✕
これは専門職の「アカウンタビリティ(説明責任)」に関する説明であり、パーソナルリカバリーの定義ではありません。
アカウンタビリティは専門職として当然求められる倫理ですが、設問の回答としては不適切です。
◯
パーソナルリカバリーの中心的な考え方は、症状の有無にかかわらず、その人が自分らしい人生を主体的に築いていくプロセスとされています。
病気や障害を抱えながらも、希望を持ち、自身の価値を見出しながら、社会とのつながりを再構築し、主体的に生きていくことがパーソナルリカバリーにおける目標です。
明らかに不適切な支援を除けば、正答にはたどり着くかと思いますが、パーソナルリカバリーは相談支援業務において重要な考え方であるため、正しい意味を理解しておくことは大切です。
病気の治療にだけ専念するのではなく、それぞれのクライエントが目指す姿を形にできるように支援することが精神保健福祉士には求められます。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問121)へ
第27回(令和6年度) 問題一覧
次の問題(問123)へ