精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問121 (精神障害リハビリテーション論 問1)
問題文
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問題
精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問121(精神障害リハビリテーション論 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
- 就労支援は除外される。
- 最大の焦点は、早期の回復を目指し退院させることである。
- 当事者は専門職への依存を避け、自身の力で自立を目指す。
- 様々な技法を折衷的に駆使する。
- 専門職が主導的にリハビリテーション計画を作成する。
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この過去問の解説 (2件)
01
アンソニーらが提唱した「精神科リハビリテーションの基本原則」は、
①精神障害を抱えた人の能力の改善
②環境における当事者の行動の改善
③様々なテクニックと臨機応変な対応
④職業上の予後の改善
⑤不可欠な要素としての希望
⑥自立につながる依存
⑦当事者の参加
⑧当事者の技能開発と環境的支援開発
⑨薬物療法(必要条件であるが、十分条件ではない)
の9つからなります。
選択肢から異なるものを外していけば、正答にたどり着くかと思います。
✕
精神科リハビリテーションにおいて、就労支援を除外することはできません。
就労は、社会参加と経済的な自立を実現する上で不可欠なものですので不適切です。
✕
病状の回復や退院は重要な目標ですが、ただ症状を抑えることや退院することが目的ではなく、退院後の生活が安定的に維持でき、クライエントのQOLの向上につながることが大切です。
早期の回復が優先されるわけではないため、不適切です。
✕
アンソニーらが提唱する精神科リハビリテーションの基本原則には、「自立につながる依存」が含まれており、専門職への依存を否定しているわけではありません。
クライエント自身の力を最大限発揮するためには、専門職の支援が必要であると述べられているため、不適切です。
◯
「様々なテクニックと臨機応変な対応」が精神科リハビリテーションの基本原則に含まれているため、これが正答です。
様々な技法を織り交ぜ、クライエントの能力を引き出すとともに自己実現を見出していくことが精神科リハビリテーションには求められます。
✕
精神科リハビリテーションの基本原則には「当事者の参加」があり、リハビリテーション計画の作成においても、クライエント自身が主体的に関わることを大切にします。
専門職はクライエントの目標達成を支援する役割であり、一方的にリハビリテーション計画を主導する立場ではないため、不適切です。
アンソニーらの精神科リハビリテーションの原則は、クライエントの多様なニーズに応えるために、様々な技法を柔軟に組み合わせ、折衷的に駆使することを重視します。
これは、クライエント一人ひとりが異なった価値観や感情、目標、役割を持つことに着目し、その人らしい生活の実現を最大の目標としているからです。
そのため、援助者はクライエントそれぞれに適した技法を織り交ぜながら支援していくことが求められます。
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02
アンソニー(Anthony,W.)らによる「精神科リハビリテーションの基本原則」は過去にも問われているテーマです。
以下、9つの原則で構成されています。
1 最大の焦点は、精神障害を持つ人の能力の改善
2 必要とする環境での当事者の行動の改善
3 さまざまなテクニックを駆使する臨機応変のもの
4 精神障害を持つ人の、職業上の予後の改善
5 精神科リハビリテーションの構成要素として「希望」は不可欠
6 自立につながるための熟慮したうえでの「依存」
7 当事者の参加が望ましい
8 当事者の技術開発と環境的支援開発の二大介入
9 薬物療法は、必要条件ではあるが十分条件ではない
正しくありません。
「さまざまなテクニックを駆使する臨機応変のもの」とされ、就労支援が除外されているわけではありません。
正しくありません。
最大の焦点は、精神障害を持つ人の能力の改善とされます。
正しくありません。
自立につながるための熟慮したうえでの「依存」を許容します。
正しいです。
「さまざまなテクニックを駆使する臨機応変のもの」を原則の一つにしています。
正しくありません。
「専門職が主導的にリハビリテーション計画を作成する。」ことは原則の一つとされていません。
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