社会福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
心理学理論と心理的支援 問14

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

社会福祉士試験 第31回(平成30年度) 心理学理論と心理的支援 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

心理療法に関する次の記述のうち、行動療法に基づく技法に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • クライエントが即興的にドラマを演じ、自発性や創造性を高める。
  • 問題が起きなかった例外的な状況に関心を向けることで、クライエントの問題解決能力を向上させる。
  • 自由連想法を使用し、クライエントの無意識の葛藤を明らかにする。
  • 不安喚起場面に繰り返し曝すことで、クライエントの不安感を低減させる。
  • 課題動作を通じ、クライエントの体験様式の変容を図る。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

行動療法に関する問題ですが、幅広い心理療法の知識が求められます。

1× 集団心理療法における「サイコドラマ」の説明です。日本語で心理劇と呼び、即興の劇を行って、無意識にある深層心理を表出させます。

2× 短期療法の説明です。「ブリーフ・セラピー」とも呼ばれ、短時間で治療を図る心理療法です。

3× フロイトによる「精神分析」の説明です。精神分析学の理論を用いて、心の中の葛藤や課題などを明らかにします。

4○ 行動療法の技法である「暴露療法」の説明です。エクスポージャー療法とも呼び、パニック障害などの不安障害に用いられます。

5× 動作法(臨床動作法)の説明です。動作訓練を通じて、身体・精神的に良い影響をもたらすとされています。

参考になった数133

02

1.× 設問の内容は集団療法の中の一つ、『心理劇』の説明です。心理劇とは演技の枠組みと技法を用いた心理療法のことであり、演者のみならず観客も重要な役割を果たします。演劇を通じて理解を含め、問題解決を目指します。

2.× 設問の内容は、ブリーフセラピー(短期療法)の中の一つである、問題思考アプローチの中の逆説的介入法の説明です。逆説的介入法とは、これまでの解決努力とは反対と思われるような努力を提示する方法です。

3.×『自由連想法』とは、フロイトの精神療法の一つです。ある言葉を与えられた時、心の浮かぶままに連想していく発想法のことです。潜在意識を顕在化することで、心理的抑圧を解決します。

4.〇 不安や苦痛を克服するため、患者が恐怖に感じていることと直面させる暴露療法というもので設問はこれにあたります。暴露療法は不安障害に使われる行動療法の一つです。

5.× 設問の内容は『動作療法』の説明です。動作療法とは成瀬悟策によって考えられた、動作に焦点を当てた心理療法のことです。

参考になった数58

03

設問にある「行動療法」とは、それまでの経験や体験から学習した不適切な行動を解消するために、適切な行動を再学習し身につけた上で問題となる行動の解消に繋げる事を言います。

1、不適切です。
選択肢の内容は集団精神療法の一つである「サイコドラマ」の説明です。

2、不適切です。
選択肢の内容はブリーフセラピーの一つである「ミラクルクエスチョン」の説明です。
ブリーフセラピーは未来志向型の心理療法であり、比較的短期間で効果が出やすいとされています。

3、不適切です。自由連想法は精神分析療法の一つです。

4、適切な内容です。
選択肢の内容は暴露療法(エクスポージャー法)と呼ばれる行動療法の一つであり、苦手な場面をあえて体験し続ける事でその場面に慣れ、耐性をつけるという方法が取られます。

5、不適切です。選択肢の内容は「動作療法」の説明です。

参考になった数29