社会福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
地域福祉の理論と方法 問36

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問題

社会福祉士試験 第32回(令和元年度) 地域福祉の理論と方法 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

社会福祉法に規定されている地域福祉に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 地域住民等は、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制の整備に努めなければならない。
  • 市町村は、市町村地域福祉計画を市町村社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画と一体的に策定しなければならない。
  • 都道府県は、福祉サービスを必要とする地域住民の地域生活課題を把握し、支援関係機関と連携して解決を図るよう留意しなければならない。
  • 社会福祉を目的とする事業を経営する者は、地域福祉の推進に係る取組を行う他の地域住民等に助言と指導を行わなければならない。
  • 国及び地方公共団体は、地域福祉の推進のために必要な各般の措置を講ずるよう努めなければならない。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は『5』です。

第6条の2より、国及び地方公共団体は、地域住民等が地域生活課題を把握し、支援関係機関との連携等によりその解決を図ることを促進する施策その他地域福祉の推進のために必要な各般の措置を講ずるよう努めなければならないとされています。

その他の選択肢の解説は以下のとおりです。

1→第106条の3より、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるのは、市町村の役割だとしています。

2→地域福祉活動計画は市区町村の住民活動を中心とした計画であり、社会福祉法では言及されていません。

3→第4条第2項より、正しくは都道府県ではなく地域住民等です。

4→第5条より、社会福祉を目的とする事業を経営する者は、あらゆる福祉サービスの利用者の意向を十分に尊重し、地域福祉の推進に係る取組を行う他の地域住民等や保健医療サービス等との連携を図りながら、事業の実施に努めなければならないとしています。

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02

正答【5】

1.誤答 
社会福祉法106条の3「包括的な支援体制の整備」では、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制の整備に努めなければならないとされるのは「市町村」であり、地域住民等ではありません。
地域住民等は、地域福祉の促進に努める主体として位置づけられています(第4条第1項)。


2.誤答 
社会福祉法では、市町村地域福祉計画と地域福祉活動計画との一体的に策定しなければならないとは義務付けられてはいません。
しかし、市町村地域福祉計画と地域福祉活動計画を一体的に策定したり、内容を共有したりと相互に連携を図ることが求められています(「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進について」)。


3.誤答 
福祉サービスを必要とする地域住民の地域課題を把握し、支援関係機関と連携して解決して図るように、留意しするのは「地域住民等」であり、都道府県ではありません。
社会福祉法第4条2の「地域福祉の推進」では、地域住民等は、地域福祉の推進に福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える「地域生活課題」を把握し、「支援関係機関」との連携等により、その解決を図るよう特に留意するものとすると明記されています。


4.誤答 
社会福祉を目的とする事業を経営する者は、地域福祉の推進に係る取組を行う他の地域住民等との「連携を図る」と明記されていますが、助言と指導を行わなければならないとは明記されていません。

社会福祉法第5条「福祉サービスの提供の原則」によると、 社会福祉を目的とする事業を経営する者は、地域住民等と連携を図り、かつ保健医療サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図るなど総合的に福祉サービスを提供することができるように努めなければならないとされています。


5.正答 
社会福祉法第6条「福祉サービスの提供体制の確保等に関する国及び地方公共団体の責務」にて、国及び地方公共団体は、地域住民等が地域生活課題を把握し、支援関係機関との連携等によりその解決を図ることを促進するために必要な各般の措置を講じるように努めなければならないと定められています。

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03

近年に改正された社会福祉法に関する問題です。

主体は何を指しているか、また文末は義務または努力義務なのか

注目すれば答えが導ける問題です。

1× 地域住民等ではなく、正しくは「市町村」です。

(第106条3項)

2× 「地域福祉計画」を計画的、効率的に推進していく

「地域福祉活動計画」があります。

ただし、「地域福祉活動計画」は法律で義務化されてないため、

地域福祉計画と一体的に策定する必要はありません。

3× 都道府県ではなく、正しくは「地域住民等」です。

(第4条2項)

4× 助言と指導を行わなければならないではなく、

正しくは「連携を図りながら、事業の実施に努める」です。(第5条)

5○ 正しいです。(第6条2項)

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04

正解は5です。

社会福祉法第6条「福祉サービスの提供体制の確保等に関する国及び地方公共団体の責務」の項目にて、選択肢の内容が明記されています。

この設問は、他の選択肢が誤りであることが分かりやすいため、消去法で考え確実に正答したい問題です。

その他の選択肢については、以下の通りです。

1.「地域住民等は」の部分が誤りです。正しくは「市町村」です。

2.選択肢にある内容の記述は、社会福祉法にはありません。
また、地域福祉計画の策定は、努力義務です。

3.「都道府県」ではなく、正しくは「地域住民等」です。
「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」により、社会福祉法も一部改正されました。
選択肢の内容は、平成30年に施行された法改正の内容で、地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進について述べられているうちのひとつです。

4.選択肢の内容は努力義務ですので、誤りです。

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