社会福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
社会理論と社会システム 問17
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問題
社会福祉士試験 第34回(令和3年度) 社会理論と社会システム 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、ベック(Beck, U.)が提唱した、産業社会の発展に伴う環境破壊等によって人々の生活や社会が脅かされ、何らかの対処が迫られている社会を示す概念として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 脱工業化社会
- 情報社会
- ゲゼルシャフト
- 大衆社会
- リスク社会
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は 5 です。
1.脱工業化社会とは、工業(第二次産業)中心の社会がさらに発展して、知識・情報・サービスなどを扱う第三次産業の割合が高まった社会のことです。
2.情報社会とは、具体的な物の製造や物流よりも、情報の収集、伝達、処理を生活の中心とした社会のことです。
3.ゲゼルシャフトは、利益社会ともいいます。個人個人が利益的関心に基づいて結ばれた人為的集団のことで、大都市・国家などを指します。
4.大衆社会とは、政治・経済・社会で大衆が重要な役割を果たす社会のことです。個性を喪失し、画一的な思考や行動に陥りやすくなります。
5.正解です。リスク社会とは、経済や科学技術の発展にともない、多様で複雑化したリスクが社会的に生産される社会をいいます。
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02
正解は、5 です。
1 不適切です。脱工業社会とは、工業に代わって情報・知識・サービスなどの産業が占める割合が高まった社会のことです。
2 不適切です。情報社会は、脱工業社会と同じように情報が中心となる社会のことです。
3 不適切です。ゲゼルシャフトとは、都市や会社など人間が作為的に形成した集団を指します。
4 不適切です。大衆社会は産業社会の発展に伴って現れましたが、環境破壊等によって人々の生活や社会が脅かされているわけではありません。
5 適切です。ベックはドイツの社会学者です。産業社会の発展によって、環境破壊や原発事故などのリスクが生じるという新たな時代に入りました。そのため、何らかの対処が迫られている社会を示す概念として提唱しました。
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03
本設問においては社会をあらわす概念について、正確に理解する事が求められます。
不適切です。脱工業化社会とは、科学や技術が飛躍的に発達し、産業社会がさらに発展した社会の事を言います。その社会では知識や情報などの第三次産業が発達する事となります。1960~1970年代に未来学者のダニエルベルなどによって提唱されました。
不適切です。情報社会とは、情報が他の資源と同じ価値を持ち、それを中心として機能する社会の事を言います。
例としては、電子マネーやクレジットカードなどの情報を使用する事で貨幣と同様に物品が購入できる事などが挙げられます。
不適切です。ゲゼルシャフトとは、人がある特定の目的を達成するために意図的に作られた集団などの事を言います。
例としては会社などが挙げられ、ドイツのテンニエスによって設定されました。
不適切です。大衆社会とは、大衆が社会形成をする上で主導的な地位に立つ社会の事を言います。
適切な内容です。
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