社会福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
福祉行財政と福祉計画 問3
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問題
社会福祉士試験 第35回(令和4年度) 福祉行財政と福祉計画 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
「令和4年版地方財政白書」(総務省)に示された民生費に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 民生費の歳出純計決算額の累計額を比べると、都道府県は市町村より多い。
- 民生費の目的別歳出の割合は、都道府県では生活保護費が最も高い。
- 民生費の目的別歳出の割合は、市町村では児童福祉費が最も高い。
- 民生費の性質別歳出の割合は、都道府県では人件費が最も高い。
- 民生費の性質別歳出の割合は、市町村では補助費等が最も高い。
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この過去問の解説 (3件)
01
令和4年版地方財政白書」(総務省)によると、歳出決算額は市町村22兆円、都道府県9兆円となっています。目的別歳出の割合では、市町村は児童福祉費、都道府県では社会福祉費が最も多く、性質別歳出の割合では市町村は扶助費、都道府県は補助費が最も多くなっています。
民生費の歳出純計決算額の累計額は、市町村が都道府県よりも多くなっています。
民生費の目的別歳出の割合で都道府県が最も高いのは老人福祉費になっています。
民生費の目的別歳出の割合で市町村が最も高いのは児童福祉費になっています。
民生費の性質別歳出の割合で都道府県が最も高いのは補助費等になっています。
民生費の性質別歳出の割合で市町村が最も高いのは扶助費になっています。
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02
民生費とは、生活保護、高齢者や障害者への支援、児童福祉、母子福祉など福祉に使われるお金のことをいいます。また、地方財政白書をはじめ、さまざまな資料で支出の内訳が確認できます。民生費として使わるお金の使われ方の傾向についておさえておくようにしましょう。
正しくありません。「令和4年版地方財政白書」中、令和2年の地方財政の状況においては、都道府県の支出は約9.7兆円、市町村の支出は約22兆円となっています。都道府県については、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計への負担金を拠出していることから、老人福祉費の構成比が最も大きく、市町村については、児童福祉に関する事務及び社会福祉施設の整備・運営事務を行っていることから、児童福祉費の構成比が最も大きくなっています。
正しくありません。生活保護費の割合は、都道府県では2.4%、市町村では16.3%なっています。都道府県で最も割合が高いのは老人福祉費(38.3%)、市町村で最も割合が高いのは児童福祉費(40.4%)です。
正しいです。児童福祉費が最も大きな割合を占め、社会福祉費、老人福祉費、生活保護費の順となっています。市町村については、児童福祉に関する事務及び社会福祉施設の整備・運営事務を行っていることから、児童福祉費の構成比が最も大きくなっています。
正しくありません。人件費の歳出の割合は、全体の2.4%、最も割合が高いのは、補助費等の77.2%です。補助費等とは、他の地方公共団体や国、法人等に対する支出のほか、地方公営企業法7条の2の規定に基づく繰出金も含まれるものです。
正しくありません。民生費の性質別歳出の割合で、市町村で最も高いのは、扶助費(60.3%)です。扶助費とは、社会保障制度の一環として地方公共団体が各種法令に基づいて実施する給付や、地方公共団体が単独で行っている各種扶助に係る経費で、物品の提供に要する経費も含まれるとされています。
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03
本設問で問われている「民生費」は、地方自治体の歳出の中で福祉に支出する費用の事を言います。
✕ 令和2年度の民生費は、都道府県が9兆7297億円、市町村は22兆4856億円となっており市町村の方が多いです。
✕ 都道府県における民生費の目的別歳出の割合で一番高いのは、老人福祉費です。
〇 選択肢の通りです。児童福祉費は民生費全体の40.4%を占めています。
✕ 都道府県における民生費の性質別歳出の割合で最も高いのは「補助費等」です。
✕ 市町村における民生費の性質別歳出の割合で最も高いのは「扶助費」です。
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