社会保険労務士の過去問
第50回(平成30年度)
国民年金法 問4
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問題
社労士試験 第50回(平成30年度) 択一式 国民年金法 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
国民年金法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 給付に関する処分(共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。)について、社会保険審査官に対して審査請求をした場合において、審査請求をした日から2か月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。
- 日本年金機構が滞納処分等を行う場合は、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けるとともに、日本年金機構が定め、厚生労働大臣の認可を受けた滞納処分等実施規程に従って、徴収職員に行わせなければならない。
- 65歳に達した日後に老齢基礎年金の受給権を取得した場合には、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該老齢基礎年金を請求していなかったもの(当該老齢基礎年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付の受給権者でなく、かつ当該老齢基礎年金の受給権を取得した日から1年を経過した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となっていないものとする。)であっても、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。
- 老齢基礎年金の受給権者が、老齢厚生年金(その額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間の月数が240以上であるものとする。)を受けることができるときは、当該老齢基礎年金に振替加算は加算されない。
-
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者に子はおらず、扶養親族等もいない場合、前年の所得が370万4千円を超え472万1千円以下であるときは2分の1相当額が、前年の所得が472万1千円を超えるときは全額が、その年の10月から翌年9月まで支給停止される。なお、被災により支給停止とならない場合を考慮する必要はない。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、選択肢ごとに解説します。
正しい
給付に関する処分について、審査請求をした日から2か月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができます。(法101条1項、2項)
正しい
日本年金機構が滞納処分等を行う場合、あらかじめ厚生労働大臣の認可を受けるとともに、滞納処分等実施規程に従い、徴収職員に行わせなければなりません。(法109条の6,1項)
誤り
65歳に達した日後に老齢基礎年金の受給権を取得した場合には、文中カッコ内の要件を満たし、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該老齢基礎年金を請求していないのであれば、当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができます。(昭60法附則18条5項)
正しい
老齢基礎年金の受給権者が、被保険者期間の月数が240以上である老齢厚生年金を受けることができるときは、振替加算は加算されません。(昭60法附則14条1項ただし書)
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者に子はおらず、扶養親族等もいない場合、前年の所得が370万4千円を超え472万1千円以下であるときは2分の1相当額が、前年の所得が472万1千円を超えるときは全額が、その年の10月から翌年9月まで支給停止される。なお、被災により支給停止とならない場合を考慮する必要はない。
正しい
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の10月から翌年9月まで、政令で定めるところにより、その全部又は2分の1に相当する額が支給停止されます。(法36条の3、令5条の4)
(※出題当時は「8月から翌年7月」でしたが、法改正により2024年現在は「10月から翌年9月」です。)
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02
以下、選択肢ごとに解説します。
正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
なお、設問の場合、審査請求人は、社会保険審査会に対して再審査請求をするか、裁判所に処分の取消しの訴えを提起するかを選択することができることになっています。
正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
なお、設問の徴収職員は、滞納処分等に係る法令に関する知識並びに実務に必要な知識及び能力を有する日本年金機構の職員のうちから、厚生労働大臣の認可を受けて、日本年金機構の理事長が任命するものとされています。
また、日本年金機構は、滞納処分等をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、その結果を厚生労働大臣に報告しなければならないとされています。
誤り
設問の者は、老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができますので、誤りになります。
なお、設問のカッコ内にもあるように、設問の者が、当該老齢基礎年金の受給権を取得したときに他の年金たる給付の受給権者であったとき、又は当該老齢基礎年金の受給権を取得した日から起算して1年を経過した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となったときは、支給繰下げの申出をすることはできないとされています。
正しい
振替加算額の支給調整に関する記述であり、設問のとおり正しい内容になります。
振替加算は、老齢基礎年金の受給権者自身が、被保険者期間の月数240以上である老齢厚生年金等を受けることができるときは、行われないこととされています。
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者に子はおらず、扶養親族等もいない場合、前年の所得が370万4千円を超え472万1千円以下であるときは2分の1相当額が、前年の所得が472万1千円を超えるときは全額が、その年の10月から翌年9月まで支給停止される。なお、被災により支給停止とならない場合を考慮する必要はない。
正しい
設問のとおり、正しい内容になります。
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の10月から翌年9月まで、政令で定めるところにより、その全部又は2分の1(子を対象とした加算額が加算された障害基礎年金にあっては、その額から当該加算額を控除した額の2分の1)に相当する部分の支給を停止するものとされています。
(※出題当時は「8月から翌年7月」でしたが、法改正により2024年現在は「10月から翌年9月」です。)
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03
確実に押さえておいてください!(法101条1項、2項)
2 設問の通りであり、正しいです。※ほぼ条文通り、基本的な事項のため、
確実に押さえておいてください!(法109条の6第1項)
3 誤りです。65歳に達した日後に老齢基礎年金の受給権を取得した場合であっても、他の要件を満たせば、老齢基礎年金の支給繰り下げの申出をすることができます。(昭60法附則18条5項)
4 設問の通りであり、正しいです。※基本的な事項のため、確実に押さえておいてください!(昭60法附則14条1項ただし書)
5 設問の通りであり、正しいです。20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、一定の額を超えるときは、その全部又は2分の1に相当する額が支給停止されます。
(法36条の3、令5条の4)
以上のことから、正解は3となります。
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