社会保険労務士の過去問
第54回(令和4年度)
雇用保険法 問4
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問題
社労士試験 第54回(令和4年度) 選択式 雇用保険法 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文中の[ D ]の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。
1 雇用保険法第13条の算定対象期間において、完全な賃金月が例えば12あるときは、[ A ]に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を180で除して得た額を賃金日額とするのが原則である。賃金日額の算定は[ B ]に基づいて行われるが、同法第17条第4項によって賃金日額の最低限度額及び最高限度額が規定されているため、算定した賃金日額が2,500円のときの基本手当日額は[ C ]となる。
なお、同法第18条第1項、第2項の規定による賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は2,540円、同法同条第3項の規定による最低賃金日額は2,577円とする。
2 雇用保険法第60条の2に規定する教育訓練給付金に関して、具体例で確認すれば、平成25年中に教育訓練給付金を受給した者が、次のアからエまでの時系列において、いずれかの離職期間中に開始した教育訓練について一般教育訓練に係る給付金の支給を希望するとき、平成26年以降で最も早く支給要件期間を満たす離職の日は[ D ]である。ただし、同条第5項及び同法施行規則第101条の2の9において、教育訓練給付金の額として算定された額が[ E ]ときは、同給付金は支給しないと規定されている。
ア 平成26年6月1日に新たにA社に就職し一般被保険者として就労したが、平成28年7月31日にA社を離職した。このときの離職により基本手当を受給した。
イ 平成29年9月1日に新たにB社へ就職し一般被保険者として就労したが、平成30年9月30日にB社を離職した。このときの離職により基本手当を受給した。
ウ 令和元年6月1日にB社へ再度就職し一般被保険者として就労したが、令和3年8月31日にB社を離職した。このときの離職では基本手当を受給しなかった。
エ 令和4年6月1日にB社へ再度就職し一般被保険者として就労したが、令和5年7月31日にB社を離職した。このときの離職では基本手当を受給しなかった。
1 雇用保険法第13条の算定対象期間において、完全な賃金月が例えば12あるときは、[ A ]に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を180で除して得た額を賃金日額とするのが原則である。賃金日額の算定は[ B ]に基づいて行われるが、同法第17条第4項によって賃金日額の最低限度額及び最高限度額が規定されているため、算定した賃金日額が2,500円のときの基本手当日額は[ C ]となる。
なお、同法第18条第1項、第2項の規定による賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は2,540円、同法同条第3項の規定による最低賃金日額は2,577円とする。
2 雇用保険法第60条の2に規定する教育訓練給付金に関して、具体例で確認すれば、平成25年中に教育訓練給付金を受給した者が、次のアからエまでの時系列において、いずれかの離職期間中に開始した教育訓練について一般教育訓練に係る給付金の支給を希望するとき、平成26年以降で最も早く支給要件期間を満たす離職の日は[ D ]である。ただし、同条第5項及び同法施行規則第101条の2の9において、教育訓練給付金の額として算定された額が[ E ]ときは、同給付金は支給しないと規定されている。
ア 平成26年6月1日に新たにA社に就職し一般被保険者として就労したが、平成28年7月31日にA社を離職した。このときの離職により基本手当を受給した。
イ 平成29年9月1日に新たにB社へ就職し一般被保険者として就労したが、平成30年9月30日にB社を離職した。このときの離職により基本手当を受給した。
ウ 令和元年6月1日にB社へ再度就職し一般被保険者として就労したが、令和3年8月31日にB社を離職した。このときの離職では基本手当を受給しなかった。
エ 令和4年6月1日にB社へ再度就職し一般被保険者として就労したが、令和5年7月31日にB社を離職した。このときの離職では基本手当を受給しなかった。
- 平成28年7月31日
- 平成30年9月30日
- 令和 3年8月31日
- 令和 5年7月31日
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この過去問の解説 (3件)
01
教育訓練給付金の支給要件について、簡単に言うと、以下の条件に該当する場合になります。
・支給要件期間(※)が「3年」以上あること
(※)受講開始日までの間に引き続いて被保険者等として雇用されていた期間
ただし、当該期間に被保険者でない期間が「1年」を超える期間ある場合は、それ以前の期間は通算されない。
・受講開始日時点で被保険者でない人は、
被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であること
・前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上経過していること
また、本設問文のように、出題上文章で記述されているが、条件等を図示するとわかりやすくなるものは、ぜひ図示して確実な判断ができるようにするとよいでしょう。
また、そのための時間を確保できるよう、試験時間中に時間配分をきちんとできるようにしましょう。
令和 3年8月31日 が正しい選択肢です。
教育訓練給付金にかかる支給要件について、設問文の事例を前述の要件に当てはめると以下のとおりになります。
・アからイの間は1年以上あり×(通算されない)
・イからウの間は1年未満であり○(通算される)
・ウからエの間は1年未満であり○(通算される)
よって、最も早く支給要件を満たす「離職の日」は、ウにかかる「令和 3年8月31日」となります。
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02
この問題で覚えておくポイントは「一般教育訓練給付金」についてになります。
平成26年以降で最も早く支給要件期間を満たす離職の日は[ 令和 3年8月31日 ]です。
教育訓練給付金を初めて利用する方は、雇用保険加入期間が通算1年以上で一般教育訓練に係る給付金が受給できます。
2回目以降で利用する方は、前回利用開始日から雇用保険加入期間が通算3年以上あれば一般教育訓練に係る給付金が受給できます。
※いずれも受講開始日(基準日)で判断します。
また、雇用保険加入期間は原則同一の事業主に引き続いて被保険者として雇用された期間を通算します。
ただし、前職でも被保険者だったことがあり空白期間が1年以内の場合は前職で被保険者であった期間も通算可とされています。
今回の問題では、アの離職からイの就職が1年を超えて空いていますので、アの期間は通算できません。
そのため、平成25年中に教育訓練給付金を受給したこの方の雇用保険加入期間が通算3年以上になる離職の日は【令和 3年8月31日】となります。
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03
Aは賃金日額に関する問ですが、行政手引きからの出題で耳慣れませんが、意味から推測できます。
B,Cは賃金日額の算定はどのように行われるかの問です。
D,Eは教育訓練給付金の支給要件に関する問ですが、暗記した情報を事例に当てはめる形式となります。
教育訓練給付金の支給要件の知識を当てはめて解く問です。
教育訓練給付金(法60条の2)
① 当該教育訓練を開始した日(基準日)に一般被保険者又は高年齢被保険者である者
② ①に掲げる者以外であって、基準日が当該基準日の直前の一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなった日から厚生労働省令で定める期間内(原則1年以内)にある者
・基本手当を受給していても支給要件期間は通算される。
・平成25年中に教育訓練給付金を受給しており、初回ではないため支給要件期間は3年以上が必要。
・被保険者資格の喪失から1年を超えて空いている被保険者期間は通算されない。
イの被保険者期間は11か月ありますが、アの離職日平成28年7月31日からイのB社就職平成29年9月1日までは1年を超えており被保険者期間は通算できません。
ウの被保険者期間は2年3カ月があり、イの離職日平成30年9月30日からウのB社再就職元年6月1日までは1年以内のためイの11か月とウの2年3カ月は通算できます。
従って最も早く3年以上の支給要件を満たすのは令和3年8月31日です。
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