社会保険労務士の過去問
第54回(令和4年度)
労務管理その他の労働に関する一般常識 問2

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問題

社労士試験 第54回(令和4年度) 選択式 労務管理その他の労働に関する一般常識 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文中の[ B ]の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

1  全ての事業主は、従業員の一定割合(=法定雇用率)以上の障害者を雇用することが義務付けられており、これを「障害者雇用率制度」という。現在の民間企業に対する法定雇用率は[ A ]パーセントである。
  障害者の雇用に関する事業主の社会連帯責任を果たすため、法定雇用率を満たしていない事業主(常用雇用労働者[ B ]の事業主に限る。)から納付金を徴収する一方、障害者を多く雇用している事業主に対しては調整金、報奨金や各種の助成金を支給している。
  障害者を雇用した事業主は、障害者の職場適応のために、[ C ]による支援を受けることができる。[ C ]には、配置型、訪問型、企業在籍型の3つの形がある。
2  最高裁判所は、期間を定めて雇用される臨時員(上告人)の労働契約期間満了により、使用者(被上告人)が行った雇止めが問題となった事件において、次のように判示した。
  「(1)上告人は、昭和45年12月1日から同月20日までの期間を定めて被上告人のP工場に雇用され、同月21日以降、期間2か月の本件労働契約が5回更新されて昭和46年10月20日に至つた臨時員である。(2)P工場の臨時員制度は、景気変動に伴う受注の変動に応じて雇用量の調整を図る目的で設けられたものであり、臨時員の採用に当たつては、学科試験とか技能試験とかは行わず、面接において健康状態、経歴、趣味、家族構成などを尋ねるのみで採用を決定するという簡易な方法をとつている。(3)被上告人が昭和45年8月から12月までの間に採用したP工場の臨時員90名のうち、翌46年10月20日まで雇用関係が継続した者は、本工採用者を除けば、上告人を含む14名である。(4)P工場においては、臨時員に対し、例外はあるものの、一般的には前作業的要素の作業、単純な作業、精度がさほど重要視されていない作業に従事させる方針をとつており、上告人も比較的簡易な作業に従事していた。(5)被上告人は、臨時員の契約更新に当たつては、更新期間の約1週間前に本人の意思を確認し、当初作成の労働契約書の「4雇用期間」欄に順次雇用期間を記入し、臨時員の印を押捺せしめていた(もつとも、上告人が属する機械組においては、本人の意思が確認されたときは、給料の受領のために預かつてある印章を庶務係が本人に代わつて押捺していた。)ものであり、上告人と被上告人との間の5回にわたる本件労働契約の更新は、いずれも期間満了の都度新たな契約を締結する旨を合意することによつてされてきたものである。」「P工場の臨時員は、季節的労務や特定物の製作のような臨時的作業のために雇用されるものではなく、その雇用関係はある程度の[ D ]ものであり、上告人との間においても5回にわたり契約が更新されているのであるから、このような労働者を契約期間満了によつて雇止めにするに当たつては、解雇に関する法理が類推され、解雇であれば解雇権の濫用、信義則違反又は不当労働行為などに該当して解雇無効とされるような事実関係の下に使用者が新契約を締結しなかつたとするならば、期間満了後における使用者と労働者間の法律関係は[ E ]のと同様の法律関係となるものと解せられる。」
  • 2
  • 2.3
  • 2.5
  • 2.6
  • 50人超
  • 100人超
  • 200人超
  • 300人超
  • 安定性が合意されていた
  • 期間の定めのない労働契約が締結された
  • 継続が期待されていた
  • 厳格さが見込まれていた
  • 合理的理由が必要とされていた
  • 採用内定通知がなされた
  • 従前の労働契約が更新された
  • 使用者が労働者に従前と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをした
  • ジョブコーチ
  • ジョブサポーター
  • ジョブマネジャー
  • ジョブメンター

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題で覚えておくポイントは「障害者雇用納付金・調整金」についてになります。

選択肢6. 100人超

法定雇用率を満たしていない事業主(常用雇用労働者[ 100人超 ]の事業主に限る。)から納付金を徴収する一方、障害者を多く雇用している事業主に対しては調整金、報奨金や各種の助成金を支給しています。

まとめ

常時雇用している労働者数が【100人を超える】事業主で障害者雇用率を未達成の場合は、法定雇用障害者数に不足する障害者数に応じて1人につき月額5万円の障害者雇用納付金を納付が必要です。

常時雇用している労働者数が【100人を超える】事業主で障害者雇用率を超えて障害者を雇用している場合は、その超えて雇用している障害者数に応じて1人につき月額2万7千円の障害者雇用調整金を支給されます。

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02

 障害者雇用は、雇用率を将来にわたり引き上げている傾向があることから、今後とも実生活においても留意すべきテーマであると考えられます。

 おおむね社員が何人以上の規模の場合に障害者を1人雇用する義務が生じるか、どのくらいの規模(社員数が何人以上)の事業主が法定雇用率を未達成の場合に納付金を納付する必要があるか、の基準については、把握しておいた方がよいでしょう。

選択肢6. 100人超

 100人超 が正しい選択肢です。

 知識問題のレベルです。

 このまま理解しておきましょう。

 なお、他制度ですが、労働者災害補償保険法において、「中小事業主」等と認められる企業規模(卸売業、サービス業の場合ですが)が労働者数「100人」以下となっていますので、このような基準が適用されている可能性がある、と理解しておくと、制度をまたいで知識を広げていくこともできるでしょう。

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03

A、Bは障害者雇用促進法の条文ベースの出題で基礎的な内容です。

Cは厚生労働白書からの出題で似たような用語が選択肢であり、知らないと得点が困難です。

D,Eは最高裁判例昭和61年12月4日(日立メディコ事件)から有期労働契約の更新等に関する問で文章から回答を推測できる内容です。

選択肢6. 100人超

障害者雇用納付金に関する問です。(障害者雇用促進法附則4条)

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構は、各年度につき、雇用する対象障害者に係る雇用率が法定雇用率に満たない一般事業主から障害者雇用納付金を徴収します。

法定雇用率に満たない1人当たり月額50,000円を徴収します。

ただし、雇用する労働者が常時100人以下である一般事業主には、当分の間、障害者雇用納付金の規定は適用されません。

つまり100人を超える場合に適用されます。

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