登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
主な医薬品とその作用 問32

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問題

登録販売者試験 平成25年度(地域2) 主な医薬品とその作用 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

腸の薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
  • 次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマスは、腸粘膜の蛋白質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護し、炎症を鎮める目的で配合されている場合がある。
  • タンニン酸アルブミンに含まれるアルブミンは、牛乳に含まれる蛋白質(カゼイン)から精製された成分であるため、牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要がある。
  • ビサコジル、ピコスルファートナトリウムは、腸内細菌のバランスを整えることを目的として用いられる。
  • 塩化ベルベリンは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として配合される。

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この過去問の解説 (5件)

01

1 正しいです。
ビスマスを含む成分は、収斂作用の他、腸内で発生した有毒物質を分解する作用があります。
また、海外において、長期連用により精神神経症状が現れたとの報告があるため、1週間以上継続して使用しないこととされています。
その他の注意点として、服用時の飲酒を避ける、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の診断を受けた人は医師または薬剤師に相談する、妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避ける必要があります。

2 正しいです。

3 誤りです。
ビサコジル、ピコスルファートナトリウムは大腸刺激性瀉下成分です。
ビサコジルは、大腸のうち、特に結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促します。また、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きもあります。
ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されませんが、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、大腸への刺激作用を示すようになります。

4 誤りです。
塩化ベルベリンは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されている腸内殺菌成分です。
通常の腸管内に生息する腸内細菌に対しても抗菌作用を示しますが、ブドウ球菌や大腸菌などに対する抗菌作用の方が優位であることと、下痢状態では、腸内細菌のバランスが崩れている場合が多いため、結果的に腸内細菌のバランスを正常に近づけることができると考えられています。

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02

正解:1,2

1:次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマスの薬理作用は問題文のとおりです。タンニン酸アルブミンも同様の作用を示します。
次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマス等のビスマスを含む成分については、海外において長期連用した場合に精神神経症状(不安、記憶力減退、注意力低下、頭痛等)が現れたとの報告があり、1週間以上継続して使用しないこととされています。またアルコールと一緒に摂取されると、循環血液中への移行が高まって精神神経症状を生じるおそれがあり、服用時は飲酒を避ける必要があります。

2:設問のとおり。

3:腸内細菌のバランスを整えることを目的として用いられるものには、ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ラクトミン、乳酸菌、酪酸菌等の生菌成分があります。
ビサコジル、ピコスルファートナトリウムは大腸を刺激して排便を促します。

4:塩化ベルベリンは細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されます。
腸管内の異常発酵等によって生じた有害な物質を吸着させることを目的として配合される成分には、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム、ヒドロキシナフトエ酸アルミニウム等があります。

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03

正解:1.2

1 ○

2 ○

3 ×:ピサコジル、ピコスルファートナトリウムは、大腸を刺激して排便を促すことを目的として用いられています。
説明はビフィズス菌、乳酸菌などの整腸剤のものです。

4 ×:塩化ベルべリンは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されています。また腸内細菌のバランスを整える働きもあります。
吸着成分は炭酸カルシウム、天然ケイ酸アルミニウムなどの説明です。

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04

正解は1と2です。

1 その通りです。
また、ビスマスを含む成分について、海外において長期連用した場合に精神神経症状が現れたとの報告があり、1週間以上継続して使用しないこととされています。

2 その通りです。ショック(アナフィラキシー)を生じることがあります。

3 ビサコジル、ピコスルファートナトリウムは、大腸を刺激して排便を促すことを目的として用いられます。

4 塩化ベルベリンは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されます。他に、タンニン酸ベルべリン、アクリノール、クレオソート等が用いられます。

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05

正しいものは1,2です。

誤っているものについては、以下のとおりです。
3→ビサコジル、ビスコルファートナトリウムは、結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促し、水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させます。

4→塩化ベルベリンは、細菌感染による下痢の症状を鎮めます。

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