登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
主な医薬品とその作用 問52
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問題
登録販売者試験 平成25年度(地域2) 主な医薬品とその作用 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
口内炎及び口内炎用薬の配合成分に関する記述について、正しいものはどれか。
- 口内炎は、口腔粘膜に生じる炎症で、口腔の粘膜上皮に水疱や潰瘍ができて痛み、ときに口臭を伴う。
- 口内炎は、通常であれば1~2週間で自然寛解するが、一度に複数箇所に発生して食事に著しい支障を来すほどの状態であれば、医療機関を受診することが望ましい。
- 塩化セチルピリジニウムは、口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待して用いられる。
- 一般用医薬品の副作用として口内炎が現れることがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 その通りです。また、口内炎が発生する仕組みは必ずしも解明されているわけではありません。
2 その通りです。重篤な疾患が隠されている場合がありますので、受診を促す必要があります。
3 塩化セチルピリジニウムは、患部からの細菌感染を防止する効果があります。口腔粘膜の組織修復を促す作用があるのは、アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)です。
4 その通りです。一般の人が、医薬品の副作用で口内炎が出来ていると認識せずに、口内炎用薬による対処をしている場合もあります。
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02
(1)設問のとおり。口内炎は、栄養摂取の偏り、ストレスや睡眠不足、唾液分泌の低下、口腔内の不衛生などが要因となり発症することが多いとされます。が、他の疾患に伴って生じることもあります。また、疱疹ウイルスの口腔内感染(ヘルペス)や、医薬品の副作用として生じる場合もあり、口内炎の訴えを持つ人にあたるときには、これらを念頭に置いておく必要があります。
(2)設問のとおり。一度に複数箇所に発生する、痛みがひどい、食事ができないなどQOLの低下をきたしている場合には、受診して原因を見極め適切な治療を受けるのが望ましいです。
症状が口の中全体もしくは唇や口周辺へも広がっている場合、発熱や全身倦怠感を伴う場合、症状が10日以上続く場合は、ヘルパンギーナや手足口病などの感染症やほかの病気の一症状である可能性があるため受診勧告します。
症状が長期間にわたって長引いている場合には、口腔粘膜に生じた腫瘍である可能性もあります。また、再発を繰り返す場合には、ベーチェット病などの可能性も考えられるため、医療機関を受診するなどの対応が必要です。
(3)塩化セチルピリジニウムは、殺菌消毒成分であり、患部からの細菌感染を防止することを目的として口内炎用薬に配合されます。
口内炎用薬に配合される他の成分には、抗炎症成分(グリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸など)抗炎症・組織修復成分(水溶性アズレン)、生薬成分(シコン:組織修復作用・抗菌作用)などがあります。
(4)医薬品の副作用として口内炎が現れることがありますが、医療用医薬品に限ったことではありません。例えばイブプロフェンは一般用医薬品にも配合されますが、副作用で口内炎が出ることがあります。一般用医薬品による口内炎の副作用は一般の生活者においては認識されづらいため、口内炎用薬を使用しようとする人の状況把握(服薬状況など)に努めることが大切です。
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03
誤っている3についてですが、塩化セチルピリジニウムに期待されている目的は、歯肉溝(歯と歯茎の間の溝)での細菌の繁殖を抑える働きです。
組織修復成分として期待される物質はアラントインです。
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