登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
主な医薬品とその作用 問59

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問題

登録販売者試験 平成25年度(地域2) 主な医薬品とその作用 問59 (訂正依頼・報告はこちら)

衛生害虫に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 蚊(アカイエカ、シナハマダラカ等)は、吸血によって皮膚に発疹や痒みを引き起こすほか、日本脳炎、マラリア、黄熱、デング熱等の重篤な病気を媒介する。
  • 燻蒸処理によりゴキブリの駆除を行う場合、ゴキブリの卵は医薬品の成分が浸透しない殻で覆われているため、殺虫効果を示さない。
  • ヒョウヒダニ類やケナガコナダニはネズミを宿主として移動し生息場所を広げていく。吸血による刺咬のため激しい痒みを生じる。また、発疹熱などのリケッチア、ペストなどを媒介する。
  • トコジラミは、シラミの一種でなくカメムシ目に属する昆虫で、ナンキンムシとも呼ばれる。刺されると激しい痒痛を生じ、アレルギー反応による全身の発熱、睡眠不足、神経性の消化不良を起こすことがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤っているものは3です。

説明文中の「ヒョウダニ類やケナガコナダニ」の部分が誤りで正しくは「イエダニ、ツヅガムシ」です。

ヒョウダニ類やケナガコナダニは、ヒトを刺すことはありませんが、ダニの糞や死骸がアレルゲンとなり、気管支喘息やアトピー性皮膚炎を引き起こす原因となります。

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02

正解:3

1:設問の通り。蚊の防除については、成虫の防除とともに、幼虫(ボウフラ)の防除も大切です。ボウフラの防除には生息している水系に殺虫剤を投入します。成虫の防除には、希釈して噴霧する医薬品の殺虫剤、蚊取り線香やエアゾールの医薬部外品の殺虫剤のほか、野外では忌避剤も用いられます。

2:ゴキブリは、食品にサルモネラ菌、ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌、ボツリヌス菌、O-157大腸菌等を媒介し、またアメーバ赤痢等の中間宿主になっています。
防除のため燻製処理を行う場合、卵には殺虫効果を示さないので、3週間位後にもう一度燻蒸処理を行い、孵化した幼虫を駆除する必要があります。

3:イエダニの説明になります。イエダニの防除には、まず宿主動物であるネズミを駆除することが重要ですが、ネズミを駆除するとイエダニが吸血源を求めて散乱するため、併せてイエダニの防除も行わいます。イエダニの防除には殺虫剤による燻蒸処理等が行われます。
ヒョウヒダニ類やケナガコナダニは屋内塵性ダニと呼ばれ、屋内のカーペットや布団、タタミに生息しています。ヒトを刺すことはありませんが、ダニの糞や死骸がアレルゲンとなって気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを引き起こすことがあります。
ちなみに、ツメダニ類も屋内塵性ダニのひとつです。普段は他のダニや昆虫の体液を吸って生きていますが、大量発生したときにはヒトが刺されることがあり、刺されるとその部位が赤く腫れて痒みを生じます。

4:設問のとおり。
トコジラミは床や壁の隙間、壁紙の裏、畳の敷き合わせ目、ベッド等に潜伏します。防除にはハエ、蚊、ゴキブリと同様な殺虫剤が使用されるが、体長が比較的大きい(成虫で約8mm)ので、電気掃除機で隅々まで丁寧に吸引することによる駆除も可能です。

シラミでは、トコジラミとは別の保健衛生上の害や防除法があるので注意が必要です。ヒトに寄生するシラミ(コロモジラミ、アタマジラミ、ケジラミ等)では、吸血箇所の激しい痒みと日本紅斑熱や発疹チフス等の病原細菌であるリケッチアの媒介が問題になります。シラミの防除には、医薬品による方法(殺虫成分フェノトリン配合シャンプー・てんか粉)、物理的方法(散髪・洗髪・入浴による除去、衣服の熱湯処理など)、殺虫剤の散布による寄生の拡散防止などの方法があります。

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03

正解は3です。

1 その通りです。蚊は羽化するまでに防除を行うことが重要です。

2 その通りです。そのため、3週間くらい後にもう一度燻蒸処理を行うと良いとされています。

3 イエダニの説明です。
ヒョウヒダニ類は、主としてカーペット中で人の皮膚から落ちたフケや食物残渣等を餌として生息します。大発生すると、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、鼻アレルギー等を引き起こすと言われています。
ケナガコナダニは、主として畳に発生し、気管支喘息等のアレルギー疾患の病原になると言われています。

4 その通りです。防除の方法は様々で、殺虫剤駆除、加熱駆除、物理的防除などがあり、防除する場所や対象物によって方法を組合せます。

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