登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
主な医薬品とその作用 問58
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問題
登録販売者試験 平成25年度(地域2) 主な医薬品とその作用 問58 (訂正依頼・報告はこちら)
殺菌消毒成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- 塩素系殺菌消毒成分は、酸性の洗剤・洗浄剤と反応して有毒な塩素ガスを発生するため、混ざらないように注意する必要がある。
- イソプロパノールは、ウイルスに対する不活性効果がエタノールよりも高い。
- ジクロルイソシアヌル酸ナトリウムは、塩素臭や刺激性、金属腐食性が強く、プールの殺菌・消毒に用いることができない。
- 日本薬局方に収載されているクレゾール石鹸液は、原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:塩素系殺菌消毒成分には次亜塩素酸ナトリウムやサラシ粉があり、強い酸化力のため一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示します。
金属腐食性、プラスチックやゴムを劣化させる、漂白作用のほか、設問に記載のとおりの作用を持ち、皮膚刺激性が強いため、通常人体の消毒には用いません。
ノロウイルス患者の吐瀉物を処理するときの消毒に用いられ、しばしば市販の漂白剤を転用する方法が推奨されています。
2:イソプロパノール、エタノールはいずれもアルコールで、アルコール分が微生物のタンパク質を変性させ、それらの作用を消失させることから、結
核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対する殺菌消毒作用を示します。ウイルスに対する不活性効果はエタノールの方がイソプロパノールより優れています。
3:ジクロルイソシアヌル酸ナトリウムは有機塩素系殺菌消毒成分に分類されます。塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、このためプール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられています。
4:設問のとおりの注意が必要です。クレゾール石鹸液は結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示しますが、ウイルスに対する殺菌消毒作用はありません。
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02
1 その通りです。強い酸化力によって、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示します。
強い皮膚刺激がありますので、人体の消毒には用いられません。
2 エタノールの方が、多くのウイルスに対して殺菌作用があります。皮膚刺激性や毒性はイソプロパノールの方が強いです。
3 塩素臭や刺激臭、金属腐食性が比較的弱いので、プール等の殺菌・消毒に用いられることが多いです。
4 その通りです。付着した場合には直ちに石鹸水と水で洗い流して、炎症等が生じた時には医療機関を受診することが望ましいです。
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03
誤っているものについては以下のとおりです。
2→文中の「高い」の部分が誤りで「低い」が正しいです。
エタノールもイソプロパノールも、アルコール分が微生物のタンパク質を変性させ、それらの作用を消失させることで殺菌消毒します。ウイルスに対しては、エタノールの方が効果が高いです。
3→正しくは、「ジクロイソシアヌル酸ナトリウムは、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられ、プールの殺菌・消毒に用いることが多い」となります。
塩素臭や刺激性、金属腐食性の強い消毒成分としては、次亜塩素酸ナトリウムやサラシ粉が挙げられます。
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