登録販売者の過去問
平成26年度(地域1)
主な医薬品とその作用 問30

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問題

登録販売者試験 平成26年度(地域1) 主な医薬品とその作用 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

鎮暈薬に用いられる成分に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。


a  ジプロフィリンは、不安や緊張等の心理的な要因を和らげることを目的として配合される鎮静成分である。

b  ジメンヒドリナートは、延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示す。

c  メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが早く、持続時間は短い。

d  ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。
  • (a 、b)
  • (a 、c)
  • (b 、d)
  • (c 、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

a→ ジプロフィリンは、中核神経系の興奮により、平衡感覚の混乱によるめまいなどを軽減させる目的で配合されています。
酔い止めの薬などに使用されています。

b→ ジメンヒドリナートは、嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用があり、めまいや嘔吐にかかわる神経を沈めます。

c→ メクリジン塩酸塩は、乗り物酔い防止薬に用いられる抗ヒスタミン薬で、吐き気やめまいを抑える働きがあります。
他の抗ヒスタミン薬に比べて作用の発現が遅く、持続時間が長いという特徴があります。
そのため、特に長距離の移動の際に適しているといわれています。

d→ ジフェニドール塩酸塩は、嘔吐中枢に働きかけて吐き気を鎮めるほか、内耳へ伝わる刺激を抑えてめまいを止める作用があります。
緑内障や前立腺肥大症による排尿困難といった病気を持つ人は、症状を悪化させる恐れがあるため、使用できないことがあります。

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02

a.誤り
 鎮暈薬のジプロフィリンやカフェインなどは、中枢神経を興奮させる成分で、脳に軽い興奮を起こして平衡感覚によるめまいを軽減させます。
 鎮暈薬に含まれる鎮静成分はブロモバレリル尿酸やアリルイソプロピルアセチル尿酸です。


b.正しい
 ジメンヒドリナートは、抗ヒスタミン作用の成分で延髄にある嘔吐中枢への刺激や内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用があります。
 15歳未満の小児には使用を避けなければならない成分です。


c.誤り
 メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが「遅く」、持続時間は「長い」成分です。乗り物酔い防止薬に使用されます。


d.正しい
 ジフェニドール塩酸塩は抗ヒスタミン成分と共通の薬理作用を示します。内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節と、内耳への血流を改善します。
 副作用には抗コリン作用による排尿困難や散瞳などがあり、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させる可能性があります。
 使用したい場合には医師または薬剤師への相談が必要です。
 
 

参考になった数22

03

a 誤

ジプロフィリンは、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減する、キサンチン系成分です。

甲状腺機能障害の人や、てんかんの人の服用には注意が必要です。

b 正

ジメンヒドリナートは、抗ヒスタミン成分です。

そのほかの同成分として、プロメタジンテオクル塩酸塩やメクリジン塩酸塩などがあります。

c 誤

メクリジン塩酸塩は、作用発現が遅く、持続時間が長いのが特徴です。

鎮暈薬は、かぜ薬や解熱鎮痛剤、アレルギー用薬との併用はできませんん。

d 正

ジフェニドール塩酸塩は、抗めまい成分です。

前庭神経の調節や、内耳への血流改善作用があります。

抗ヒスタミン成分と共通する構造・作用をもちます。

排尿困難や緑内障の人は症状を悪化させるおそれがあり、また、浮動感や不安定感などの副作用も見られることがあります。

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