登録販売者の過去問
平成26年度(地域1)
主な医薬品とその作用 問31

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問題

登録販売者試験 平成26年度(地域1) 主な医薬品とその作用 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。


a  夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良等の改善を目的とする医薬品である。

b  小児の疳は、乾という意味もあるとも言われ、痩せて血が少ないことから生じると考えられており、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。

c  古くから伝統的に用いられており、作用が穏やかで小さな子供に使っても副作用はない。

d  カンゾウは、主として健胃作用を期待して用いられ、配合量は比較的少ないことが多いが、他の医薬品等から摂取されるグリチルリチン酸も含め、その総量が継続して多くならないよう注意されるべきである。
  • a 誤   b 正   c 正   d 誤
  • a 正   b 誤   c 正   d 誤
  • a 正   b 正   c 誤   d 正
  • a 正   b 誤   c 誤   d 誤
  • a 誤   b 誤   c 誤   d 誤

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

a→ 小児は、身体的また精神的な問題がなくても夜泣きや引きつけ、疳の虫などの症状が現れることがあります。
小児鎮静薬はそれらの症状を鎮めたりするほか、小児の虚弱体質や消化不良の改善を目的とする生薬製剤、漢方処方製剤からなる医薬品です。

b→小児の疳は、痩せて血が少ないことから生じると考えられています。
鎮静作用のほか、血液循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されています。
中には、鎮静と中枢刺激のように相反する作用を期待する生薬成分が配合されている場合もあります。

c→ 小児鎮静薬は伝統的に古くから用いられていますが、「作用が穏やかで小さな子供に使っても副作用はない」というのは誤解です。
購入者等が安易な考えで使用することがないよう、適切な情報を提供することが大切です。

d→カンゾウは急迫症状を緩和し、鎮静や解毒等の効果があります。
筋肉の急激な緊縮によっておこる胃痙攣や胃潰瘍、胃痛といった症状に作用します。
カンゾウに含まれている「グリチルリチン」という成分は胃腸の粘膜を保護し胃液の分泌を抑える効果や、潰瘍を改善する効果があるとされていますが、過剰摂取で副作用があることが分かっているので注意が必要です。

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02

正解は3

a.正しい
 小児は身体的な異常がなくとも、不安や興奮などから生じる情緒不安・神経過敏から夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状が生じることがあります。
 また、小児鎮静薬は、体質改善を主眼にしたものが多く、虚弱体質や消化不良の改善を目的としても使用されます。


b.正しい
 小児の疳には「乾」という意味があると言われています。小児の疳は痩せて血が少ないことから生じているとも考えられているため、血液循環を促す作用の有ら生薬を中心に配合されています。


c.誤り
 生薬は、古くから伝統的に用いられているものですが、必ずしも作用が穏やかとは言い切れません。作用のあるということは、副作用も存在します。安易な仕様は避け、必ず専門家に相談して使用しましょう。


d.正しい
 小児の健胃薬には比較的少量のカンゾウが含まれていることが多いです。
 カンゾウはまれに偽アルドステロン症を発症し体内の水・電解質バランスが崩れることがあります。その予防のため、カンゾウの総量とグルチルリチン酸摂取取量が継続して多くなることがないよう注意が必要です。

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03

正解は3です

a.正:小児鎮静薬ということで、
夜泣きや疳の虫などの効果については周知されていますが、虚弱体質に良いとか消化不良の改善という点はあまり周知されていない印象があるので、間違いやすい問題です。
虚弱体質、消化不良等の改善の効果についてもしっかり押さえておきましょう。

b.正:小児の疳は、痩せて血が少ないから起きる
すなわち栄養不足という観点から
鎮静作用や、血液の循環を良くする意味で
そういった生薬成分を中心に配合されています。

c.誤:薬に「絶対」はありません。
大多数に問題なくとも、極少数の方に
副作用を及ぼす可能性はあります。
これだけは覚えておきましょう。

d.正:カンゾウはグリチルリチン酸を多く含んでいるので
抗炎症成分のイメージがありますが、
実は健胃などの効果もあり、
いろんな漢方薬に含まれています。
ただ、薬と言えど含有量が多いのはよろしくありません。
これは他の薬にもいえることです。

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