登録販売者の過去問
平成26年度(地域1)
主な医薬品とその作用 問43

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問題

登録販売者試験 平成26年度(地域1) 主な医薬品とその作用 問43 (訂正依頼・報告はこちら)

痔及び痔疾用薬に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。


a  直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、直腸粘膜にできた内痔核は自覚症状が少ない。

b  痔瘻は、肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じた状態である。

c  止血成分であるメチルエフェドリン塩酸塩が配合された坐剤については、交感神経系に対する刺激作用によって、糖尿病や高血圧を悪化させるおそれがある。

d  外用痔疾用薬の中には、局所麻酔成分としてヒドロコルチゾン酢酸エステルを含むものがある。
  • (a 、b)
  • (a 、c)
  • (b 、d)
  • (c 、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

a→直腸粘膜には知覚神経が通っていないので痛みを感じにくいという特徴があります。
内痔核ができても自覚症状がありません。

b→痔瘻(肛門周囲膿瘍)は、直腸や肛門周囲にたまった膿が排出され、直腸と肛門と交通がある難治性の管ができてしまった状態のことです。
肛門内にいぼ状の腫れが生じた状態のことは痔核(いぼ痔)といいます。

c→メチルエフェドリン塩酸塩は血管収縮成分であり、出血を抑える作用があります。
交感神経系に対する刺激作用があり、心臓病や高血圧、糖尿病等の疾患がある場合は症状を悪化させる恐れがあるため医師や薬剤師に相談するべきです。

d→外用痔疾用薬の中にヒドロコルチゾン酢酸エステルが含まれる場合には、抗炎症成分として用いられます。
局所麻酔成分として用いられるのはリドカインです。

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02

正解は2

a.正しい
 直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、直腸粘膜にできた内痔核は自覚症状が少なく、排便時に痔核が肛門から出る脱肛や出血でわかることが多くあります。


b.誤り
 痔瘻は別名「あな痔」とも呼ばれ、肛門内部の肛門腺窩と呼ばれる小さなくぼみに便のかすがたまり炎症や化膿を起こした状態です。
 免疫力が低下していると起こしやすくなります。


c.正しい
 メチルエフェドリン塩酸塩は止血成分として痔の薬に含有されていることが多くあります。
 メチルエフェドリン塩酸塩は交感神経刺激作用があるため、心臓や肝臓でのエネルギー代謝に影響する成分であるため、心臓病、高血圧、糖尿病の他、甲状腺疾患がある場合には医師や薬剤師に相談が必要です。


d.誤り
 ヒドロコルチゾン酢酸エステルはステロイド性の抗炎症薬です。
 局所麻酔作用を持つ成分には、リドカイン、アミノ安息香酸エステル、ジプロカイン塩酸塩などがあります。

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03

2が正解です。

a.正:内痔核は医師の診断でないと治療はできません。

b.誤:痔瘻は、肛門腺窩が炎症や化膿を起こした状態です。抵抗力が弱った状態時に起きやすいです。

c.正:~ドリンと名がつく成分は
 高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害、心臓病、高齢者は注意が必要です。

d.誤:ヒドロコルチゾン酢酸エステルはステロイドです。
 炎症や痛みを和らげます。
 座薬や注入軟膏は含有量に関係なく長期連用はいけません。

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