登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問70

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問70 (訂正依頼・報告はこちら)

次の表は、ある一般用医薬品の胃腸薬に含まれている有効成分の一覧である。この胃腸薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。


a  腎臓病の診断を受けた人は、この胃腸薬を使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談をするべきである。

b  この胃腸薬は、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素を補う等により、胃や腸の内容物の消化を助けることを主な目的としている。

c  この胃腸薬と、胃腸鎮痛鎮痙薬との併用は避ける必要がある。

d  この胃腸薬は、授乳中の人は使用しないか、使用する場合は授乳を避ける必要がある。
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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

a…正しいです。
この一般用医薬品の成分にはカルシウムとマグネシウムが含まれています。
腎臓病の診断を受けた人は、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内に貯留しやすくなるため、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談をする必要があります。

b…誤りです。
この胃腸薬は、出過ぎた胃酸の働きを弱めて分泌を抑制し、荒れた胃粘膜を修復・保護します。
(参考として、下部に各成分の説明をしています)

c…正しいです。
ロートエキスが配合されている胃腸薬なので、胃腸鎮痛鎮痙薬、乗り物酔い防止薬との併用を避ける必要があります。

d…正しいです。
ロートエキスは、吸収された成分の一部が母乳中に移行して乳児の脈が速くなるおそれがあるため、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要があります。
なお、ロートエキスにより母乳が出にくくなることもあります。


↓ 参考として ↓

銅クロロフィリンカリウム
…荒れた胃粘膜の修復を促し、胃を保護する成分

無水リン酸水素カルシウム
沈降炭酸カルシウム
水酸化マグネシウム
…出過ぎた胃酸を中和し、胃壁への刺激を緩和して胸やけ、むかつきなどの症状をおさえる成分

ロートエキス
…副交感神経系の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の反応を妨げ、胃酸の分泌を抑えて痛みを止める成分

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02

正解は1です。

a→ 胃腸薬には制酸成分として、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどが含まれています。
通常はこれらの成分のうち余分な部分は体外に排出されますが、腎臓病の人は排泄機能が弱っているため、体内で一時的にこれらの制酸成分の濃度が高くなり、副作用につながる恐れがあります。
この胃腸薬にはカルシウムとマグネシウムがふくまれているため、相談してから使用すべきです。

b→ この胃腸薬は、制酸薬ともよばれるもので、胃酸過多による吐き気や胸やけといった症状を緩和することを主な目的としています。

c→ 制酸成分は、胃腸鎮痛鎮痙薬にも配合されていることがあり、併用することによって作用が強くなり過ぎてしまう恐れがあります。

d→ ロートエキスが母乳を通して乳児の体内に入ると、乳児に頻脈等の症状が現れることがありますので、授乳中の人は使用しないか、使用する場合は授乳を避ける必要があります。


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03

解答:1

a.正
ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの無機塩類は、腎臓病の診断を受けた人では排泄が遅れ体内に貯留しやすくなる恐れがあります。

b.誤
この胃腸薬は、炭水化物、脂質、タンパク質等の分解に働く酵素などは含まれていません。
中和反応により胃酸を弱め、胃粘膜を保護することを目的にしています。

c.正
胃腸鎮痛鎮痙薬の中に制酸成分が含まれている可能性があるため、併用は避ける必要があります。

d.正
ロートエキスは母乳に移行することが知られており、乳児の脈が一時的に速くなることがあるため、授乳中の人は使用しないか、使用する場合は授乳を避ける必要があります。

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