登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問96

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

漢方処方製剤及び生薬製剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。


a  患者の「証」に合わない漢方処方製剤が選択された場合には、効果が得られないばかりでなく、副作用を招きやすくなる。

b  漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合には、生後3ヶ月未満の乳児にも使用することができる。

c  生薬製剤は、生薬成分を組み合せて配合された医薬品で、漢方処方製剤と同様に、使用する人の体質や症状その他の状態に適した配合を選択するという考え方に基づくものである。

d  生薬製剤に配合される生薬成分は、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(ハーブ)として流通することが可能なものもある。
  • (a 、b)
  • (a 、d)
  • (b 、c)
  • (b 、d)
  • (c 、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

a→ 「証」とは、人の体の状態を表すものです。
体質や抵抗力は人それぞれに異なるので、その人の「証」に合った漢方薬を処方します。
「証」に合わないものを服用すると、体に良くない症状が出る場合があるので、自己判断で使用することのないように注意が必要です。

b→ 生後3ヶ月未満の乳児に対しては、使用すべきではありません。
乳児でもそれぞれに「証」が異なるため、生後3ヶ月を超えた場合でも漢方薬を使用する際には、医師や薬剤師に相談して使用しましょう。

c→ 生薬製剤と漢方薬はよく似ていますが、厳密には異なっています。
漢方薬は生薬のみで構成されており、組み合わせや用法・容量が決まっていますが、生薬製剤は西洋薬と組み合わせられていたり、量も異なります。
漢方薬は患者の状態や体質を中心として考えられているのに対して、生薬製剤は、生薬が持つ薬効成分を中心として考えられています。

d→ 生薬成分のうち、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていないものは、食品として流通できる場合があります。
例として、センナの茎の部分を用いた製品が健康食品として流通されています。

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02

漢方処方製剤及び生薬製剤について、
・患者の「証」に合わない漢方処方製剤が選択された場合には、効果が得られないばかりでなく、副作用を招きやすくなります。
・漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合でも、生後3ヶ月未満の乳児には使用してはいけません。
・生薬製剤は、使用する人の体質や症状その他の状態に基づくものでなく、個々の有効成分(生薬成分)の薬理作用を主に考えて、それらが相加的に配合された、西洋医学的な基調の上に立つもので、定まった処方というものはありません。
・生薬製剤に配合される生薬成分は、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(ハーブ)として流通することが可能なものもあります。

よって、
aは問題文の通りなので正しい。
bは「使用することができる」が「使用することができない」となり間違い。
cは「生薬成分を組み合せて配合された医薬品で、漢方処方製剤と同様に、使用する人の体質や症状その他の状態に適した配合を選択するという考え方に基づくものである」が「使用する人の体質や症状その他の状態に基づくものでなく、個々の有効成分(生薬成分)の薬理作用を主に考えて、それらが相加的に配合された、西洋医学的な基調の上に立つもので、定まった処方というものはない」となるので間違い。
dは問題文の通りなので正しい。
となるので、2の組み合わせが正解です。

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03

解答:2

a.正
漢方処方製剤は、患者個人の体質や症状に合わせて処方を選択します。
漢方処方製剤にも肝障害などの副作用が報告されているため、使う人の「証」に合った処方を用いるようにします。

b.誤
漢方処方製剤は、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないようにします。

c.誤
生薬製剤は、漢方処方製剤のような「証」などのしばりが設けられていない、日本の伝統薬です。いくつもの薬効を持つ生薬をブレンドして使用します。

d.正
生薬やハーブは、ヨーロッパでは古くから食品や医薬品として流通しており、日本でも食品として流通しているものもあります。

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