登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
医薬品の適正使用と安全対策 問105
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問題
登録販売者試験 平成28年度(東京都) 医薬品の適正使用と安全対策 問105 (訂正依頼・報告はこちら)
次の医薬品成分のうち、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、それを含有することにより内服用の一般用医薬品の添付文書等において、「次の人は使用(服用)しないこと」の項目中に、「6歳未満の小児」と記載することとされている成分はどれか。
- アスピリン
- アミノ安息香酸エチル
- グリチルリチン酸二カリウム
- ジヒドロコデインリン酸塩
- デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
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この過去問の解説 (3件)
01
・アスピリンは、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので、15歳未満の小児は使用しないこととなっています。
・アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児は使用しないこととなっています。
・グリチルリチン酸二カリウムは、大量に摂取すると偽アルドステロン症をおこすリスクが高いとされています。
・ジヒドロコデインリン酸塩は、母乳に移行するため、授乳中の人は使用しないこととされています。
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立されていないとされています。
よって、問題文に該当するのは アミノ安息香酸エチルとなるので2が正解です。
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02
アミノ安息香酸エチルは、痛みを感じる神経に対して麻酔作用を示します。
下痢止めとして用いられたり、胃潰瘍などの際に痛みをやわげるために用いられます。
メトヘモグロビン血症を引き起こす恐れがあるため小児には使用できません。
この症状は血液中にメトヘモグロビンが多くなる状態のことですが、メトヘモグロビンは酸素を運ぶことができないために、血液中にこの物質が多くなると臓器が酸欠状態になり、危険です。
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03
1.誤
アスピリンなどサリチル酸系の解熱薬は、ライ症候群を発症するおそれがあるため、15才未満の小児には使用しません。
2.正
アミノ安息香酸エチルは幼児への投与によりメトヘモグロビン血症が報告されています。
これは、アミノ安息香酸エチルの酸化作用により、ヘモグロビンがメトヘモグロビンとなり酸素と結合できなくなって酸欠に陥る状態です。
3.誤
グリチルリチン酸二カリウムはカンゾウに含まれるグリチルリチン酸のカリウム塩で、すぐれた消炎作用があります。
グリチルリチン酸は甘味料としても使用されているため、総摂取量が過剰にならないように注意します。
過剰摂取により偽アルドステロン症を生じるおそれがあります。
4.誤
ジヒドロコデインリン酸塩を含むコデイン類については、呼吸抑制などが生じるおそれがあるため、12歳未満の小児などには使用しないようにします。
5.誤
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物は非麻薬性の鎮咳成分です。
麻薬性と同様、延髄の咳中枢に作用して咳を抑えます。
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