登録販売者の過去問
令和元年度(東京都)
医薬品の適正使用と安全対策 問108
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問題
登録販売者試験 令和元年度(東京都) 医薬品の適正使用と安全対策 問108 (訂正依頼・報告はこちら)
次の医薬品成分のうち、一般用医薬品の添付文書等において、生じた血栓が分解されにくくなるため、「相談すること」の項目中に「次の診断を受けた人」として「血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)、血栓症を起こすおそれのある人」と記載することとされている内服薬の成分として、正しいものの組合せはどれか。
a トラネキサム酸
b 次硝酸ビスマス
c エテンザミド
d セトラキサート塩酸塩
a トラネキサム酸
b 次硝酸ビスマス
c エテンザミド
d セトラキサート塩酸塩
- (a、b)
- (a、c)
- (a、d)
- (b、c)
- (c、d)
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この過去問の解説 (3件)
01
a. ○
トラネキサム酸は、炎症のもとになる起炎物質の産生を抑制することで、炎症の発生を抑え、腫れを和らげる成分です。
凝固した血液を溶解されにくくする働きもあるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や、血栓を生じやすい人では注意が必要です。
b. ×
次硝酸ビスマスは、腸粘膜のたんぱく質と結合し、粘膜を覆って引き締める(収斂)ことで、粘膜を保護して下痢を鎮める収斂成分の一つです。
次硝酸ビスマスを含む、ビスマスを含む成分では、胃・十二指腸潰瘍の診断を受けた人では、専門家に相談することとなっています。
また、長期連用した場合に、精神神経症状(不安、記憶力減退、注意力低下、頭痛等)が現れたとの報告があります。
c. ×
エテンザミドは、サリチル酸系解熱鎮痛成分です。
サリチル酸系解熱鎮痛成分のうち、エテンザミドとサリチルアミドは、水ぼうそうまたはインフルエンザに罹っている15歳未満の小児では、使用してはならないこととなっています。
d. ○
セトラキサート塩酸塩は、胃粘膜の分泌を促す、胃粘膜を覆って胃液による消化から保護する、荒れた胃粘膜の修復を促す等の作用を持つ、胃粘膜保護・修復成分の一つです。
セトラキサート塩酸塩においては、体内で代謝されるとトラネキサム酸を生じるため、血栓のある人、血栓を起こす恐れがある人では、aのトラネキサム酸と同様に、使用前に専門家に相談することとされています。
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02
血栓のある人や血栓症のおそれのある人は、注意が必要です。
セトラキサート塩酸塩は、胃粘膜保護・修復成分です。
トラネキサム酸は、抗炎症作用や止血などの効果が期待され、かぜ薬や歯みがき粉などに使われています。
b 次硝酸ビスマスは、胃・十二指腸潰瘍の人に注意が必要です。
c エテンザミドは、インフルエンザや水痘にかかっているおそれのある15歳未満には、使用を避けることとなっています。
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03
a.正
トラネキサム酸の止血作用は、プラスミンのはたらきを阻害し、血栓の溶解を抑制することがあります。
b.誤
次硝酸ビスマスは長期使用により精神神経症状があらわれることがあるため、1週間以上の長期使用は避けます。
c.誤
エテンザミドはアスピリン喘息の既往歴のある人は飲んではいけません。
d.正
胃腸薬の成分であるセトラキサート塩酸塩は、代謝されてトラネキサム酸を生成するため、血栓の溶解を抑制することがあります。
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