問題
a イブプロフェンが配合された解熱鎮痛薬 ―― 乳児に頻脈を起こすおそれがあるため
b ロートエキスが配合された内服薬 ――――― 乳児に下痢を起こすおそれがあるため
c テオフィリンが配合された鎮咳去痰薬 ――― 乳児に神経過敏を起こすことがあるため
d センノシドが配合された内服薬 ―――――― 乳児に昏睡を起こすおそれがあるため
a 誤
イブプロフェンは、解熱鎮痛成分です。
出産予定日12週以内の妊婦が服用しないこととされています。
妊娠期間の延長や胎児の動脈管の収縮、分娩時の出血増加のおそれがあるからです。
b 誤
ロートエキスは、抗コリン成分です。
乳児に頻脈がみられたり、母乳が出にくくなるとの報告があり、服用しないこととされています。
また、排尿困難の人や心臓病、緑内障の人の服用には注意が必要です。
c 正
テオフィリンは、鎮咳去痰薬などに含まれるキサンチン系成分です。
妊婦のほか、肝障害や甲状腺機能障害の人などの服用には注意が必要です。
d 誤
センノシドは、大腸刺激性瀉下成分です。
腸内細菌によって分解された生成物が大腸を刺激します。
乳児に下痢のおそれがあるため、授乳中の人は服用を避けることとされており、また、妊娠している人では流産や早産を誘発するおそれがあるため、服用を避けることとされています。
正解は 1 です。
a:誤
イブプロフェンは、授乳中の人に関する記載はありません。
15歳未満の小児、出産予定日12週以内の妊婦は服用を避けるよう記載されています。
b:誤
ロートエキスは、乳児に頻脈を起こすおそれがあるため服用しないか、服用する場合は授乳を避けるよう記載されています。また、服用で母乳が出にくくなることもあります。
c:正
テオフィリン、アミノフィリン水和物が配合された鎮咳去痰薬や鎮暈薬は、乳児に神経過敏を起こすことがあるため服用しないか、服用する場合は授乳を避けるよう記載されています。
d:誤
センノシドなど、構成生薬にダイオウを含む漢方処方製剤は、吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を起こすおそれがあるため、服用しないか、服用する場合は授乳を避けるよう記載されています。
正しい組み合わせは1です。
a~dについては以下のとおりです。
a.誤りです。
イブプロフェンは「出産予定日12週以内の妊婦に対し、
妊娠期間の延長、胎児の動脈管の収縮・早期閉鎖、
子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加の恐れがあるため」
服用しないこととなっています。
b.誤りです。
ロートエキスは設問の服用しない条件には当てはまりますが、
理由が「乳児に頻脈を起こすおそれがあるため」です。
c.正しいです。そのとおりです。
d.誤りです。
センノシドは設問の服用しない条件には当てはまりますが、
理由が「乳児に下痢を起こすおそれがあるため」です。