登録販売者の過去問
令和2年度(東京都)
医薬品の適正使用と安全対策 問109

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問題

登録販売者試験 令和2年度(東京都) 医薬品の適正使用と安全対策 問109 (訂正依頼・報告はこちら)

次の一般用医薬品の漢方処方製剤のうち、その添付文書等において、排尿筋の弛(し)緩と括約筋の収縮が起こり、尿の貯留を来すおそれがあり、特に前立腺肥大症を伴っている場合には、尿閉を引き起こすおそれがあるため、「相談すること」の項目中に「次の症状がある人」として「排尿困難」と記載することとされているものはどれか。
  • 小柴胡湯(しょうさいことう)
  • 薏苡仁湯(よくいにんとう)
  • 桂枝湯(けいしとう)
  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
  • 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

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この過去問の解説 (3件)

01

1 誤

小柴胡湯は、体力中程度の少し長引いているかぜに適すとされています。

インターフェロン製剤との併用により間質性肺炎の副作用が現れるおそれがあるため、併用禁忌となっています。

カンゾウを含みます。

2 正

薏苡仁湯は、体力中程度の関節痛や筋肉痛に適すとされています。

カンゾウとマオウを含みます。

ほかの選択肢と異なるのは、マオウを含んでいることです。

マオウは、アドレナリン作動成分で交感神経を刺激するため、尿量の増加作用があり、排尿困難の人は服用の際に相談することとなっています。

3 誤

桂枝湯は、体力虚弱の汗が出るかぜのひき始めに適すとされています。

カンゾウが含まれていますが、とくに相談が必要な人はありません。

4 誤

麦門冬湯は、体力中等度以下の気管支炎や気管支喘息に適すとされています。

まれに重篤な副作用として、間質性肺炎や肝機能障害が生じるおそれがあります。

カンゾウを含みます。

5 誤

十味敗毒湯は、体力中等度の化膿性皮膚疾患や蕁麻疹、水虫に適すとされています。

服用の際に相談することとなっている人はありませんが、胃腸の弱い人では胃部不快感などの副作用が現れやすく、不向きとされています。

カンゾウを含みます。

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02

正解は2です。

尿閉を引き起こすおそれがあるため

「相談すること」に該当するのは構成生薬として

マオウが含まれているものです。

薏苡仁湯は関節痛や筋肉痛に適する漢方薬で

主な構成生薬がカンゾウ、マオウとなっています。

2以外の各選択肢については以下のとおりです。

1.誤りです。

小柴胡湯は食欲不振や胃腸虚弱などに適する漢方薬で、

主な構成生薬はカンゾウです。

3.誤りです。

桂枝湯は体力虚弱で、汗が出るものの風邪の初期に適する漢方薬で

主な構成生薬はカンゾウです。

4.誤りです。

麦門冬湯は体力中等度以下の気管支炎、気管支喘息等に適する漢方薬で

主な構成生薬はカンゾウです。

5.誤りです。

十味敗毒湯は体力中等度なものの皮膚疾患で、急性皮膚疾患の初期、

蕁麻疹などに適する漢方薬で主な生薬はカンゾウです。

参考になった数4

03

正解は 2 です。

1 誤

小紫胡湯(しょうさいことう)は、風邪に用いられる漢方処方製剤です。カンゾウを含みます。

体の虚弱なには不向きです。

インターフェロン製剤で治療を受けている人は使用を避けること、肝臓病の診断を受けた人は相談するよう記載されています。

2 正

薏苡仁湯(よくいにんとう)は、鎮痛に用いられる漢方処方製剤です。カンゾウ、マオウを含みます。

構成生薬にマオウを含む漢方処方製剤の使用は、排尿困難の症状がある人は相談するよう記載されています。

体の虚弱な人、胃腸が弱い人、発汗傾向の著しい人には不向きです。

3 誤

桂枝湯(けいしとう)は、風邪に用いられる漢方処方製剤です。カンゾウを含みます。

4 誤

麦門冬湯(ばくもんどうとう)は、鎮咳去痰に用いられる漢方処方製剤です。カンゾウを含みます。

水様痰の多い人には不向きです。

5 誤

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は、アレルギー症状に用いられる漢方処方製剤です。カンゾウを含みます。

体の虚弱な人、胃腸が弱い人は不向きです。

参考になった数3