登録販売者 過去問
令和6年度（東京都）
問19 (医薬品に共通する特性と基本的な知識 問19)

ヒト免疫不全ウイルス（ＨＩＶ）訴訟に関する問題です。

先天性疾患の１つである血友病は血液凝固障害のため、

出血しやすい状況にあります。

そのため、生涯にわたって、

出血抑制を目的に血液凝固因子製剤の投与が欠かせません。

その血液凝固因子製剤の原料血漿にHIVが混入していたことで、

HIVに感染したことに対する訴訟がHIV訴訟です。

まず、ａ～ｃについてみていきましょう。

ａ．誤りです。  

　　悪性貧血ではなく、血友病です。

ｂ．誤りです。

　　ＨＩＶ訴訟は、国及び製薬企業を被告として提訴されました。

ｃ．正しいです。文のとおりです。

以上を踏まえて、選択肢をみていきましょう。

HIV訴訟は「薬害エイズ事件」とも呼ばれ、現在までに発生した代表的な薬害事件のひとつです。

サリドマイド事件、スモン事件と共に覚えておきましょう。

a～cについて解説していきます。

a)誤…誤りです。HIV訴訟は1980年代に血友病患者が、非加熱の血液凝固因子製剤による治療を受けたことによりHIVに感染したことに対する損害賠償訴訟です。

b)誤…誤りです。国と製薬会社が被告として提訴されています。

c)正…記述の通りです。HIV（ヒト免疫不全ウイルス）感染は免疫疾患との関連性が強く、早期発見・早期治療が重要であるとされています。