登録販売者 過去問
令和6年度(東京都)
問109 (医薬品の適正使用と安全対策 問9)

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問題

登録販売者試験 令和6年度(東京都) 問109(医薬品の適正使用と安全対策 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次は、ある一般用医薬品の制酸薬に含まれている成分の一覧である。この制酸薬の添付文書等の「相談すること」の項目中に「次の診断を受けた人」として記載されている基礎疾患等はどれか。

1日量(6錠)中
水酸化マグネシウム  450mg
合成ヒドロタルサイト  780mg
沈降炭酸カルシウム  900mg
アルジオキサ  150mg
ピレンゼピン塩酸塩水和物  46.9mg
炭酸水素ナトリウム  240mg
チンピ末  300mg
  • 糖尿病
  • 腎臓病
  • 高血圧
  • てんかん
  • 肝臓病

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この過去問の解説 (2件)

01

成分一覧から「次の診断を受けた人は相談すること」に関する

気をつけるべき医薬品成分と基礎疾患を捉える問題です。

選択肢1. 糖尿病

該当しません。

糖尿病に関する成分・薬効群としては、鼻炎用点鼻薬、

メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、

フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、マオウなどです。

選択肢2. 腎臓病

正解です。

成分中の「水酸化マグネシウム」が問題となります。

ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、

体内貯留が現れたりしやすいためです。

選択肢3. 高血圧

該当しません。

高血圧に関する成分・薬効群としては、

鼻炎用点鼻薬、メチルエフェドリン塩酸塩、

トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、

メトキシフェナミン塩酸塩、マオウ、

グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、

カンゾウ等のグリチルリチン酸を含む成分です。

選択肢4. てんかん

該当しません。

てんかんに関する成分・薬効群は、ジプロフィリンです。

選択肢5. 肝臓病

該当しません。

肝臓病に関する成分・薬効群には、

小柴胡湯、アスピリン、アスピリンアルミニウム、

エテンザミド、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン、

アセトアミノフェン、サントニン、ピペラジンリン酸塩、

セミアルカリプロティナーゼ、プロメライン等があります。

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02

制酸薬は、胃酸を中和して胃の不快感や胃もたれを和らげるために使用されます。

しかし、成分によっては特定の疾患を持つ人に影響を与えることがあるため、使用前に注意が必要です。

特に、体内のミネラルバランスや腎機能に影響を及ぼす成分が含まれている場合、医師や薬剤師に相談することが推奨されます。

選択肢1. 糖尿病

誤りです。

この制酸薬には、血糖値に直接影響を与える成分は含まれていません。

したがって、糖尿病の人に特別な注意が必要という記載はないはずです。

選択肢2. 腎臓病

正しいです。

この制酸薬に含まれる成分の中には、腎臓の働きに影響を与えるものが含まれているため、「相談すること」の項目中に腎臓病が記載されていると考えられます。

 

各成分と影響

・水酸化マグネシウム

胃酸を中和する働きがあるが、腎機能が低下していると、マグネシウムが体内に蓄積しやすくなります

高マグネシウム血症を引き起こすおそれがあるため、腎臓病の人は注意が必要です。

 

・沈降炭酸カルシウム

胃酸を中和する作用があるが、カルシウムの過剰摂取により腎結石のリスクが高まる可能性があります

腎臓病の人ではカルシウムの排泄が十分に行えないことがあるため、注意が必要です。

 

・炭酸水素ナトリウム

胃酸を中和する作用があるが、ナトリウムを多く含むため、腎臓病の人は体内のナトリウム調整が難しくなり、負担がかかる可能性があります

選択肢3. 高血圧

誤りです。

炭酸水素ナトリウムはナトリウムを含むため大量に摂取すると高血圧に影響する可能性があるが、一般的な使用量ではそれほど問題になりません。

 

選択肢4. てんかん

誤りです。

てんかんに影響を与える成分は含まれていません。

したがって、この制酸薬の「相談すること」の項目には記載されません。

選択肢5. 肝臓病

誤りです。

肝臓に特に負担をかける成分は含まれていないため、相談する必要はありません。

 

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