薬剤師の過去問
第99回
薬学理論問題(物理・化学・生物、衛生、法規・制度・倫理) 問125

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問題

薬剤師国家試験 第99回 薬学理論問題(物理・化学・生物、衛生、法規・制度・倫理) 問125 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、ある食中毒の事例に関するものである。
( )の中に入るべき字句の正しい組合せはどれか。1つ選べ。

73歳と70歳の姉妹。早朝、脱力感、複視、眼険下垂などの症状が現れ、さらに呼吸困難を訴えたため、救急搬送された。
症状から( A )による食中毒が疑われ、自宅に残っていた食品を調べたところ、真空パック食品の食べ残しから( A )の毒素が検出されたため、診断が確定した。
対症療法に加えて抗毒素血清による治療が行われた結果、容態は改善した。

( A )による食中毒の予防には、冷蔵したり冷凍するなど、( A )が増殖しにくい状態に食品を保つこと、( B )は易熱性であるので食品を食べる前に十分に加熱することなどが有効である。
  • ( A )セレウス菌、( B )菌
  • ( A )セレウス菌、( B )毒素
  • ( A )黄色ブドウ球菌、( B )菌
  • ( A )黄色ブドウ球菌、( B )毒素
  • ( A )ボツリヌス菌、( B )菌
  • ( A )ボツリヌス菌、( B )毒素

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この過去問の解説 (2件)

01

正解:6

ボツリヌス毒素の初期症状として、嘔気、嘔吐があります。
その後、眼瞼下垂や呼吸困難、耳鳴りなどの症状が現われます。

真空パック食品中から検出されたことから、嫌気性菌のボツリヌス菌だと判断できます。(セレウス菌と黄色ブドウ球菌は好気性菌です。)

また、ボツリヌス食中毒は、毒素型の食中毒です。

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02

正解【6】
食中毒の形式には感染型、毒素型があります、感染型の症状には、発熱がありますが、この患者の症状にはないので、毒素型だと考えられ、Bは毒素だということが分かります。
真空パック食品の食べ残しから毒素が検出されたと記述があります。セレウス菌は、穀物加工品、チャーハン等、黄色ブドウ球菌の原因食は、手で接触した握り飯、サンドウィッチ、ボツリヌス菌の原因食は、滅菌の不完全な真空パック、缶詰、いずしが特徴です。よって、一番あてはまるのは、ボツリヌス菌だと考えられます。Aはボツリヌス菌が正解です。

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