薬剤師の過去問
第99回
薬学理論問題(薬理、薬剤、病態・薬物治療) 問192
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問題
薬剤師国家試験 第99回 薬学理論問題(薬理、薬剤、病態・薬物治療) 問192 (訂正依頼・報告はこちら)
58歳男性。体重55kg。直腸がんの再発のため、オキサリプラチン、フルオロウラシル、レボホリナートカルシウム、薬物Xによる治療を受けた。
治療開始10日頃より、顔面にざ清様皮層炎が起こり、その後皮層亀裂及び爪周囲炎が見られた。
この症状は薬物Xの副作用と考えられた。薬物Xにあてはまるものはどれか。2つ選べ。
治療開始10日頃より、顔面にざ清様皮層炎が起こり、その後皮層亀裂及び爪周囲炎が見られた。
この症状は薬物Xの副作用と考えられた。薬物Xにあてはまるものはどれか。2つ選べ。
- セツキシマブ
- クリゾチニブ
- テムシロリムス
- イリノテカン硫酸塩水和物
- パニヅムマブ
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この過去問の解説 (2件)
01
1 セツキシマブは、EGFRを標的としたモノクローナル抗体です。
EGFRは皮膚や毛包の増殖に関与しているため、副作用としてざ清様皮層炎などがおこります。
2 クリゾチニブは、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に適応を持ちます。直腸がんには適応を持ちません。
3 テムシロリムスは、根治切除不能腎細胞癌、転移性腎細胞癌に適応を持ちます。直腸がんには適応を持ちません。
4 イリノテカンはトポイソメラーゼⅠ阻害薬です。代表的な副作用は下痢です。
5 パニツムマブは、セツキシマブと同様に、EGFRに特異的に働き、副作用としてざ清様皮層炎などがおこります。
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02
1.正しい記述です。セツキシマブは、再発の結腸・直腸癌の使用する薬剤で、副作用として、皮膚症状、ざ瘡様皮疹、また皮層亀裂、び爪周囲炎などが挙げられます。
2.クリゾチニブは、非小細胞肺がんに用いられる薬剤です。
3.テムシロリムスは、腎細胞がんに用いられる薬剤で、重大な副作用として間質性肺疾患、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎、腎不全、消化管穿孔などが挙げられます。
4.イリノテカン硫酸塩水和物は、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌、結腸・直腸癌、乳癌、有棘細胞癌、悪性リンパ腫等使用される薬剤です。重大な副作用として骨髄機能抑制、重症感染症(敗血症、肺炎等)高度な下痢、腸炎などが挙げられます。
5.正しい記述です。パニヅムマブは、結腸・直腸癌に使用する薬剤です。副作用は、重度の皮膚障害、間質性肺疾患などが挙げられます。
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