薬剤師の過去問
第99回
薬学実践問題(薬理/実務、薬剤/実務) 問265
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問題
薬剤師国家試験 第99回 薬学実践問題(薬理/実務、薬剤/実務) 問265 (訂正依頼・報告はこちら)
60歳男性。肺がん治療のため、シスプラチンとエトポシドの併用療法と放射線治療を行う予定である。
主治医より制吐薬に関する問い合わせがあった。
嘔吐を抑制する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
主治医より制吐薬に関する問い合わせがあった。
嘔吐を抑制する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- グラニセトロンは、求心性迷走神経終末のセロトニン5-HT1受容体を遮断する。
- アプレピタントは、中枢神経系のタキキニンNK1受容体を遮断する。
- アプレピタントと同様の制吐作用機序を持つ薬物として、ジメンヒドリナートがある。
- ロラゼパムは、中枢神経系のドパミンD2受容体を刺激する。
- ロラゼパムと同様の制吐作用機序を持つ薬物として、アルプラゾラムがある。
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この過去問の解説 (2件)
01
1 グラニセトロンは、セロトニン5-HT3受容体を遮断することで、制吐作用を示します。
2 アプレピタントは、CTZと嘔吐中枢に存在するタキキニンNK1受容体を遮断することで、制吐作用を示します。
3 ジメンヒドリナートは、H1受容体遮断薬です。
4 ロラゼパムはベンゾジアゼピン系薬です。GABAA受容体に働き、Cl-チャネルを開口過分極を起こします。予測性の悪心・嘔吐に有効です。
5 アルプラゾラムもロラゼパムと同じく、ベンゾジアゼピン系薬です。
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02
グラニセトロンはセロトニン5-HT3受容体拮抗薬です。
2、正しいです。
アプレピタントはタキキニンの一種であるサブスタンスPが中枢のNK1受容体に結合するのを阻害します。
3、誤りです。
アプレピタントはNK1受容体拮抗薬、ジメンヒドリナートはH1受容体拮抗薬です。
4、誤りです。
ロラゼパムはベンゾジアゼピン系抗不安薬で、GABA受容体のベンゾジアゼピン結合部位(ベンゾジアゼピン受容体)に結合し、GABA神経系の作用を増強します。
5、正しいです。
ロラゼパム、アルプラゾラムは共にベンゾジアゼピン系の抗不安薬で、作用機序も同じです。
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