薬剤師の過去問
第99回
薬学実践問題(病態・薬物治療/実務、法規・制度・倫理/実務、実務) 問333

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問題

薬剤師国家試験 第99回 薬学実践問題(病態・薬物治療/実務、法規・制度・倫理/実務、実務) 問333 (訂正依頼・報告はこちら)

下記の処方薬と併用すると、薬物相互作用により吸収が低下するのはどれか。2つ選べ。
問題文の画像
  • ゲフィチニブ錠
  • シンバスタチン錠
  • イトラコナゾール錠
  • レボチロキシンナトリウム錠
  • ノルフロキサシン錠

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この過去問の解説 (3件)

01

1:正解です。
ゲフィチニブ(商品名イレッサ)は上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害薬で、胃酸によって吸収が促進される薬剤であることよりH2ブロッカーのニザチジンと併用すると吸収が低下してしまいます。
またゲフィチニブの用法としては無酸症を避けるため食後投与が望ましいです。

2:誤りです。シンバスタチンはHMG-CoA還元酵素阻害薬です。

3:正解です。
イトラコナゾールはアゾール系抗真菌薬で、水にほとんど溶解せず、胃酸で可溶性の塩酸塩に変換されることで吸収されます。
よってニザチジンと併用すると溶解が低下し吸収が低下します。

4:誤りです。レボチロキシンナトリウムは甲状腺機能低下症に用いられる、甲状腺T4ホルモン製剤です。

5:誤りです。ノルフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬で、金属イオン含む制酸薬と併用するとキレートを形成し吸収阻害が生じます。

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02

正解:1.3

ニザチジンはH2受容体遮断薬であり、胃酸の分泌を抑制します。
ゲフィチニブとイトラコナゾールの溶解は胃酸のpHに依存しているため、併用により溶解性が低下します。

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03

【答え】1,3

【解説】
 ・ニザチジンはH2ブロッカーで、胃酸分泌抑制薬です。

 ・胃酸分泌抑制薬は、薬剤の溶解性がpHに依存する薬剤と相互作用します。

 ・具体的には、ゲフィチニブ(EFGRチロシンキナーゼ阻害薬)、アタザナビル(抗HIV薬)、イトラコナゾール(抗真菌薬)、プルリフロキサシン(抗菌薬)で、これら薬剤の吸収が低下します。

 ・ニザチジンの相互作用については、胃酸分泌抑制によるもののみです。

【選択肢に対する説明】
 1:正.相互作用により薬剤の吸収が低下します。

 2:誤.相互作用しません。

 3:正.相互作用により薬剤の吸収が低下します。

 4:誤.相互作用しません。

 5:誤.相互作用しません。

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