第一種電気工事士 過去問
令和4年度(2022年) 午前
問18 (一般問題 問18)

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問題

第一種電気工事士試験 令和4年度(2022年) 午前 問18(一般問題 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

架空送電線のスリートジャンプ現象に対する対策として、適切なものは。
  • アーマロッドにて補強する。
  • 鉄塔では上下の電線間にオフセットを設ける。
  • 送電線にトーショナルダンパを取り付ける。
  • がいしの連結数を増やす。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は新出だと思います。

そもそもスリートジャンプって何?となってしまいますが、送電線に雪がたまる、その雪が落ちる、反動で送電線が上に跳ね上がる(ジャンプする)、という現象です。

なのでそもそも跳ね上がらないように固定するか、跳ね上がっても大丈夫なように配置するか、というのが正解となりそうです。

選択肢1. アーマロッドにて補強する。

アーマロッドは微風振動の対策に利用されます。

選択肢2. 鉄塔では上下の電線間にオフセットを設ける。

オフセットは複数の送電線の横位置をずらすことです。なので上下運動するスリートジャンプの対策として有効です。

選択肢3. 送電線にトーショナルダンパを取り付ける。

トーショナルダンパも風の振動対策に利用されます。

選択肢4. がいしの連結数を増やす。

こちらは塩害の対策です。

まとめ

いずれも実際に利用される対策で有効なものばかりなので難問だと思います。それぞれ写真などで確認して覚えておきましょう。

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02

スリートジャンプとは送電線に雪が積もり、落ちた際に上下に振動する現象です。それを防ぐための物を選択します。

選択肢1. アーマロッドにて補強する。

風による素線切れ防止です。ギャロッピング対策には有効です。

選択肢2. 鉄塔では上下の電線間にオフセットを設ける。

正解になります。

選択肢3. 送電線にトーショナルダンパを取り付ける。

風により発生する振動を抑えるための重りになります。

選択肢4. がいしの連結数を増やす。

がいしの塩害対策ですので誤りです。

増やすことで距離を物理的に長くし、汚損による短絡を防止します。

まとめ

送電線に関する問題は電験3種においてもそこまで多くはないので、この部分を抑えておけば応用が利きます。

写真で出題される可能性もあるため調べておくといいでしょう。

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03

スリートジャンプとは、着雪した雪が落ちた時の反動で送電線が跳ね上がる現象のことをいいます。

跳ね上がった電線が上の電線と接触し、短絡事故の原因となります。

選択肢1. アーマロッドにて補強する。

アーマロッドは電線の支持点を補強するもので、風などによる電線の振動による損傷を防ぐためのものです。

電線の跳ね上がりの対策ではありませんので不適となります。

選択肢2. 鉄塔では上下の電線間にオフセットを設ける。

オフセットを設けるとは、電線間の距離を広くとるということです。

広くとれば、電線が跳ね上がっても電線同士が接触しなくなるので、短絡事故防止につながります。

よって、スリートジャンプの対策として有効といえます。

選択肢3. 送電線にトーショナルダンパを取り付ける。

ダンパは風や着雪による電線の振動を抑えるために送電線に取付る重りになります。

電線の跳ね上がりの対策にはなりませんので不適です。

選択肢4. がいしの連結数を増やす。

がいしの連結数を増やすと電線支持点の絶縁性能が増しますので、雷害対策や塩害対策にはなりますが、

電線の跳ね上がり対策にはなりませんので不適です。

まとめ

雪に関するもので、ギャロッピングという現象もあります。

ギャロッピングは、送電線に雪や氷が付着した状態で強風が吹くと、電線が上下に大きく振動する現象のことをいいます。

この振動が激しくなると、電線同士が接触し、短絡事故に至ります。

スリートジャンプとギャロッピングの説明はよく出題されますので、両方覚えておきましょう。

 

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