第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午前
問48 (配線図問題 問8)

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問題

第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午前 問48(配線図問題 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

図は、高圧受電設備の単線結線図である。この図の矢印で示す10箇所に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを1つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

⑧で示す機器の役割として、誤っているものは。
問題文の画像
  • コンデンサ回路の突入電流を抑制する。
  • 第5調波等の高調波障害の拡大を防止する。
  • 電圧波形のひずみを改善する。
  • コンデンサの残留電荷を放電する。

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この過去問の解説 (1件)

01

⑧の機器は直列リアクトル(SR, Series Reactor)です。この回路には、 ⑧の機器の他に、負荷の力率を改善するための進相コンデンサ(SC, Static Capacitor)が接続されています。進相コンデンサは配電線と接地線との間に接続されているため、同じように接続されている配電系統のリアクタンスと並列回路を構成します。このため、負荷側で高調波が発生すると、この並列回路の容量性リアクタンスと誘導性リアクタンスが接近して弱い共振現象が生じ、高調波が増幅されて配電系統のリアクタンスに流れるという問題があります。これを防止するため、直列リアクトルが進相コンデンサの前に挿入されます。このリアクトルのリアクタンスは、想定される高調波(第5高調波など)に対して、進相コンデンサの回路が、十分誘導性となるように設定されます。

選択肢1. コンデンサ回路の突入電流を抑制する。

コンデンサ回路をオンにした瞬間に流れる突入電流には多くの高調波が含まれます。⑧の機器はこれを減少させるので、突入電流を抑制する効果があります。

選択肢2. 第5調波等の高調波障害の拡大を防止する。

 ⑧の機器は高調波の増幅を防ぎ、障害が拡大するのを防ぐ効果があります。

選択肢3. 電圧波形のひずみを改善する。

高調波は基本波に加算されて電圧波形をひずませます。高調波を減少させれば、電圧波形のひずみは改善されます。

選択肢4. コンデンサの残留電荷を放電する。

 ⑧の機器は、コンデンサの残留電荷を放電するために設けられたものではありません。

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