第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午後
問7 (一般問題 問7)
問題文
図のように、三相3線式構内配電線路の末端に、力率0.8(遅れ)の三相負荷がある。この負荷と並列に電力用コンデンサを設置して、線路の力率を1.0に改善した。コンデンサ設置前の線路損失が2.5kWであるとすれば、設置後の線路損失の値[kW]は。
ただし、三相負荷の負荷電圧は一定とする。
ただし、三相負荷の負荷電圧は一定とする。

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問題
第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午後 問7(一般問題 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
図のように、三相3線式構内配電線路の末端に、力率0.8(遅れ)の三相負荷がある。この負荷と並列に電力用コンデンサを設置して、線路の力率を1.0に改善した。コンデンサ設置前の線路損失が2.5kWであるとすれば、設置後の線路損失の値[kW]は。
ただし、三相負荷の負荷電圧は一定とする。
ただし、三相負荷の負荷電圧は一定とする。

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この過去問の解説 (1件)
01
コンデンサの設置により力率が改善されたという条件から、設置後の線路損失を計算する問題です。条件が複雑なので、まず、与えられているベクトル図で、問題の意図を理解しておきます。
ベクトル図において、I1はコンデンサ設置前の三相負荷に流れる電流です。この電流はこのとき線路に流れる電流でもあります。Iはコンデンサ設置後に線路に流れる電流です。コンデンサにより、線路に流れる電流は、I1からIに変化しました。ICはコンデンサに流れる電流です。このICによって、線路に流れる電流が変化したと考えることができます。
さて、このベクトル図では、I1、IC、Iを3辺とする三角形は直角三角形ですが、なぜだかわかりますか?問題の条件から、コンデンサ設置により全体の力率が1になったためです。力率が1ということは、Iは電源電圧Eと同相であるということです。つまり、Iの方向はEの方向と同じということです。ICはEと直交するので、ICとIのなす角は90度になります。
また、図において、I1とIのなす角度をθとすれば、cosθは三相負荷の力率、すなわち0.8に等しくなります。
ここで、あらためて、問題で何を求めるのかを考えると、I1による線路損失が2.5kWのとき、Iによる線路損失を求めればよいことになります。線路損失は配電線路の抵抗(図から抵抗であることがわかります)で消費される電力です。電力は電流の2乗に比例します。ベクトル図からIはI1より大きさが小さいので、この損失も小さくなることがすぐにわかります。具体的には、ベクトル図から
|I| = |I1|cosθ
であるので、電流はcosθ=0.8倍になります。、損失は0.82=0.64倍になるので、2.5×0.64 = 1.6[kW]になります。
電流が0ではないので、損失は0になりません。
正解です。
値が異なります。
損失が増えることはありません。
複雑な問題は、1つ1つの条件を吟味して、それが解答にどう結び付くかを考えることが大事です。与えられた電流のベクトル図は問題を解くヒントになっていることに気づいてください。
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