第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午後
問8 (一般問題 問8)

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問題

第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午後 問8(一般問題 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、配電用変電所の変圧器の百分率インピーダンスは21%(定格容量30MV・A基準)、変電所から電源側の百分率インピーダンスは2%(系統基準容量10MV・A)、高圧配電線の百分率インピーダンスは3%(基準容量10MV・A)である。高圧需要家の受電点(A点)から電源側の合成百分率インピーダンスは基準容量10MV・Aでいくらか。
ただし、百分率インピーダンスの百分率抵抗と百分率リアクタンスの比は、いずれも等しいとする。
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この過去問の解説 (1件)

01

まず、変電所から需要家までの送電線の百分率インピーダンスは、問題に与えられた通り、3%です。

 

次に、変電所の変圧器の百分率インピーダンスは、定格電力30MVAに対して21%ですが、電力が10MVAとなるように、電圧は定格通りに、電流は定格電流の1/3で運転されているとすれば、そのときの電圧降下は1/3になるので、百分率インピーダンスは21×(1/3)=7[%] と考えます。よって、変電所の変圧器を含めた百分率インピーダンスは10MVA換算で、

 

 7 + 3 = 10 [%]

 

になります。求める百分率インピーダンスは、さらに、これに電源から変電所までの百分率インピーダンスを加え、

 

 10 + 2 = 12 [%]

 

となります。

選択肢1. 8%

値が異なります。

選択肢2. 12%

正解です。

選択肢3. 20%

値が異なります。

選択肢4. 28%

値が異なります。

まとめ

百分率インピーダンスは、送電線や変圧器に定格電流を流したときに、送電線や変圧器自体で生じる電圧降下を、定格電圧に対する百分率で表したものです。問題では①電源から変電所までの送電線と、②変電所の変圧器と、③変電所から需要家までの送電線が直列に接続されているので、全体の電圧降下はそれぞれで生じる電圧降下の和で与えられます。ただし、定格電力が異なるので、その補正が必要です。一般に百分率インピーダンスは百分率抵抗と百分率リアクタンスに分けて計算する必要がありますが、問題ではこの比はいずれも等しいとしているので、補正後は単純に加算して構いません。

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