1級土木施工管理技士 過去問
平成26年度 択一式
問17 ((旧)平成25年〜27年度 問17)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成26年度 択一式 問17((旧)平成25年〜27年度 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

耐候性鋼材に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 耐候性鋼材は、鋼材に適量の合金元素を添加することで、鋼材表面に緻密なさび層を形成させ、これが鋼材表面を保護することで以降のさびの進展が抑制される。
  • 耐候性鋼材は、その表面に保護性さびが形成されるまでの期間はさび汁が生じるため、初期のさびの生成抑制や保護性さびの生成促進を目的とした表面処理を施すこともある。
  • 耐候性鋼材を用いた橋の連結ボルトは、主要構造物と同等以上の耐候性能を有する高力ボルトを使用する。
  • 無塗装橋梁の鋼材表面は、仮組立完了後に原板ブラストを行い、黒皮を完全に除去するのを原則としている。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問のとおりです。耐候性鋼材は、表面に緻密な錆の層を作り腐食が鋼材の内部に進まないようにしています。したがって防錆のための塗装は行わなくて済みますので、メンテナンス費用が低く済みます。

2. 設問のとおりです。保護性さびの生成には2~4年かかります。

3.設問のとおりです。母材よりも先に破断しないことが求められるため、主要構造物と同等以上の耐候性能を有する高力ボルトを使用することが求められます。

4.誤りです。原板ブラストは黒皮、赤錆の除去をする作業ですが、鋼橋の架設後に行います。仮組立後に実施という部分が誤りです。

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02

1.適当です。

 「耐候性鋼材」がどういう鋼材なのかについて正しく説明されています。

2.適当です。

 本文の通りです。

 初期さびの生成抑制や生成促進目的のための表面処理を施します。

3.適当です。

 「耐候性鋼材」を用いたときの連結ボルトは、本文のとおりの

 高力ボルトを使用します。

4.適当ではありません。

 黒皮、赤錆を除去するための作業「原板ブラスト」は組み立て完了後に

 行います。そうすれば完全に除去できるからです。 

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03

耐候性鋼材に関する問題です。

選択肢1. 耐候性鋼材は、鋼材に適量の合金元素を添加することで、鋼材表面に緻密なさび層を形成させ、これが鋼材表面を保護することで以降のさびの進展が抑制される。

設問は適切となります。

耐候性鋼材は、表面に生成される緻密なさび層により腐食の進行を抑制し、無塗装で優れた耐食性を発揮します。

選択肢2. 耐候性鋼材は、その表面に保護性さびが形成されるまでの期間はさび汁が生じるため、初期のさびの生成抑制や保護性さびの生成促進を目的とした表面処理を施すこともある。

設問は適切となります。

表面処理「さび安定化補助処理」を行うことにより、初期の流れさび発生を抑制し、周囲の着色を防いで景観性を調整することができます。また、耐候性鋼の腐食の進行を制御することができます。

選択肢3. 耐候性鋼材を用いた橋の連結ボルトは、主要構造物と同等以上の耐候性能を有する高力ボルトを使用する。

設問は適切となります。

使用する連結ボルトは、主要構造物と同等以上の耐候性能を有する高力ボルトを使用する必要があります。

選択肢4. 無塗装橋梁の鋼材表面は、仮組立完了後に原板ブラストを行い、黒皮を完全に除去するのを原則としている。

設問は不適切となっています。

黒皮及び赤錆を除去する原板ブラストは、仮組立完了後では無く、架設後に実施します。

まとめ

【対候性鋼材適用のメリット】

・塗り替え塗装が省略でき、ライフサイクルコストを削減できます。

・塗装無しで使用できるため、環境負荷の低減に寄与できます。

・生成する保護性さびは、年月の経過と共に自然と調和する重厚な外観を形成します。

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