1級土木施工管理技術の過去問
平成26年度
(旧)平成25年〜27年度 問19

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 平成26年度 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート構造物の劣化機構と劣化現象に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 化学的侵食は、骨材中に含まれる反応性シリカ鉱物がコンクリート中のアルカリ性水溶液と反応して、コンクリートが劣化する現象である。
  • 塩害は、コンクリート中の鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され、コンクリートのひび割れやはく離、鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象である。
  • 凍害は、コンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返すことによって、コンクリート表面からスケーリング、微細ひび割れ、ポップアウトなどの形で劣化する現象である。
  • 中性化は、二酸化炭素がセメント水和物と炭酸化反応を起こし、鋼材の腐食が促進され、コンクリートのひび割れやはく離、鋼材の断面減少を引き起こす劣化現象である。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.誤りです。化学的浸食は、コンクリートと硫酸塩が反応して膨張し、コンクリートにひびが入る現象です。また、コンクリートを水に溶けやすいものに代えてしまう現象のこともこれに含まれます。設問はアルカシリカ反応の説明で、コンクリートに含まれるナトリウムやカリウムが骨材のシリカと反応して水分を吸って膨張し、コンクリートにひびが入る現象です。

2.設問のとおりです。塩害とはコンクリート中に含まれる塩により、内部の鉄筋が腐食し、コンクリート構造物を劣化させる現象です。砂、コンクリート、混和剤に塩分が入り込んでいる場合が原因と考えられます。

3.設問のとおりです。凍害はコンクリート中の水分が凍結による膨張と融解を繰り返すことで、劣化が生じる現象のことです。

4.設問のとおりです。水酸化カルシウム+二酸化炭素=炭酸カルシウム(中性化)となり、劣化現象を起こします。

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02

コンクリート構造物における「劣化機構と劣化現象」に関する問題です。

1.適当ではありません。

 本文は「アルカリシリカ反応」に関しての説明になります。

 ちなみに「化学的浸食」は、外部環境から影響する「化学物質」と

 コンクリートが化学反応を起こし、それによって生じる劣化現象を

 いいます。外部環境には酸、塩、油などが挙げられます。

2.適当です。

 「塩害」について述べられています。

 特に「鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され」をおさえておいてください。 

3.適当です。

 「凍害」について述べられています。

 特に「コンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返す」をおさえておいてください。

 「スケーリング」とは、コンクリート表面であるセメントペースト面が

 剥離する現象です。

 「ポップアウト」とはコンクリート表面に浮き、剥離が生じる現象で、

 コンクリート表層付近にある不安定な物質の水和、吸水により発生します。

4.適当です。

 「中性化」について述べられています。

 特に「二酸化炭素がセメント水和物と炭酸化反応を起こす」を

 おさえておいてください。 

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