1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問15 (選択問題 問15)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問15(選択問題 問15) (訂正依頼・報告はこちら)
- 側圧の大きい場合や切ばりの間隔を広くする場合には、作業空間や切ばり配置を考慮し、二重腹起しや二段腹起しを使用するが、一方向切ばりの土留めや切ばりのない立坑には二重腹起しが用いられる。
- 切ばり用鋼材の割付け上の理由により継手を用いる場合には、継手位置は中間杭付近に設けるとともに、継手部にはジョイントプレートなどを取り付けて補強する。
- 遮水性土留め壁であっても、鋼矢板壁の継手部のかみ合わせ不良などから地下水や土砂の流出が生じ、背面地盤の沈下や陥没の原因となることがあるので、鋼矢板打設時の鉛直精度管理が必要となる。
- 腹起しと切ばりの遊間は、土留め壁の変形原因となるので、あらかじめパッキング材などにより埋めておき、ジャッキの取付け位置は腹起しの付近とし、同一線上に並ばないように千鳥配置とする。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.適当ではありません。
ここでは「二重腹起し」と「二段腹起し」の違いについてがポイントです。
「二重腹起し」はことばのとおり二重に重ねることで大きな側圧に
対抗できますが、本体構造物と土留め間の距離がある場合でしか採用しません。
「二段腹起し」は二段重ねにすることによって側圧を受ける面積は
大きくなりますが、二重腹起こしよりも弱くなります。
今回の場合のような一方向切ばりの土留めや切ばりのない立杭には
「二段腹起し」のほうが適しています。
2.適当です。
本文の通りです。
3.適当です。
本文の通りです。
4.適当です。
本文の通りです。
ここでのポイントは「ジャッキの取付け位置は腹起しの付近とし、同一線上に並ばないように千鳥配置とする。」を覚えておいてください。
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02
2.設問の通りです。 切ばりは腹起しを介して伝達された荷重を均等に支え、土留めが十分な安定を保てるように施工しなければなりません。やむを得ず、継手を使用する場合、ジョイントプレートで補強します。
3. 設問の通りです。土留壁の切系は軸方向鉛直力に対して行います。切梁の座屈防止や覆工受桁からの荷重を支持することを目的とすることから、鉛直精度管理が必要になります。
4.設問の通りです。ジャッキの取付け部分は弱点となるため、ジャッキカバーやジャッキボックスをより補強が必要になります。
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03
不適当なのは、「側圧の大きい場合や切ばりの間隔を広くする場合には、作業空間や切ばり配置を考慮し、二重腹起しや二段腹起しを使用するが、一方向切ばりの土留めや切ばりのない立坑には二重腹起しが用いられる。」です。
理由は、二重腹起しは一方向切ばりの偏心や局部荷重を分散するために用いるもので、「切ばりのない立坑」に用いるという表現が不適切だからです。立坑で切ばりがない状態を前提に腹起しだけを二重にしても、内側からの支持力(切ばり・リング切ばり等)がなく、設計思想に合いません。
・前半の考え方(側圧が大きい、切ばり間隔が広い→二重腹起し/二段腹起しで荷重分散)は妥当です。
・しかし後半の「切ばりのない立坑に二重腹起し」は不適切です。立坑では一般にリング切ばりなどで周方向に支持して変形を抑えます。切ばりがない前提は成り立たず、腹起しだけを二重にしても支持機能が不足します。よってこの選択肢が不適当です。
・継手は曲げモーメントが小さい支点付近(杭付近)に設けるのが基本です。
・継手部は断面が弱くなりやすいので、ジョイントプレート等で補強します。
・遮水性をうたっていても、継手のかみ合わせ不良や曲りがあると漏水・流砂が起きます。
・背面地盤の沈下・陥没を防ぐため、打設時の鉛直精度の管理は重要です。適切です。
・遊間(すき間)があると初期たわみが生じ、壁の変形が大きくなります。
・パッキング材で密着させ、ジャッキは腹起し付近に据え、千鳥配置で偏りを避けるのは適切です。
・土留めの変形抑制では、腹起し・切ばりの密着(遊間除去)、ジャッキ位置と配置、矢板の鉛直精度が要点です。
・二重腹起しは荷重分散や偏心対策として有効ですが、切ばりのない立坑に用いるという説明は誤りです。立坑ではリング切ばり等の内支保で全周支持を確保する考え方を押さえておきましょう。
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