1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問19 (選択問題 問19)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問19(選択問題 問19) (訂正依頼・報告はこちら)
- アルカリシリカ反応による劣化は、骨材中の反応生成物が吸水膨張してコンクリートにひび割れが発生し、擁壁などでは亀甲状のひび割れとモルタル部のはく離が生じる。
- 塩害による劣化は、腐食による鋼材の断面欠損、腐食物質の膨張に伴うコンクリートのひび割れ、はく離を誘発しコンクリート構造物の美観の低下をもたらす。
- 中性化による劣化は、水や空気により鋼材腐食が発生しやすく、その進行による体積膨張がコンクリートのひび割れやはく離、鋼材の断面欠損を生じさせる。
- 凍害による劣化は、コンクリート構造物表面部の骨材のポップアウトや粗骨材間のモルタル部でのスケーリングが観測される。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.設問の通りです。塩害とは、コンクリート中の塩化物イオンにより鋼材の腐食が促進され、腐食生成物の体積膨張によってコンクリートにひび割れやはく離を引き起こしたり、鋼材の断面減少などを引き起こすことにより、構造物の諸性能が低下する現象です。
3. 設問の通りです。中性化の問題点は、コンクリートそのものではなく、鉄筋が発錆することによる劣化が問題となります。
4.設問の通りです。ポップアウトは凍害によってコンクリートの表面が薄い皿状に剥がれ落ちる現象です。スケーリングは最低気温が-2度以下となる場合に起こり、うろこ状の細かいひび割れが同時に起こる場合があります。
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02
1.適当ではありません。
本文途中までは正しいのですが、
「モルタル部のはく離」はアルカリシリカ反応には直接起因していません。
2.適当です。
本文の通りです。
3.適当です。
本文の通りです。
4.適当です。
本文の通りです。
※この問題ではコンクリート構造物の劣化として「アルカリシリカ反応」
「塩害」「中性化」「凍害」がでてきました。
それぞれの特性は頻出ですので押さえておきましょう。
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03
不適当なのは「アルカリシリカ反応による劣化は、骨材中の反応生成物が吸水膨張してコンクリートにひび割れが発生し、擁壁などでは亀甲状のひび割れとモルタル部のはく離が生じる。」です。
アルカリシリカ反応(ASR)の反応生成物は、骨材そのものの内部だけでなく、骨材とセメントペーストの境界やペースト中にも生成して膨張します。また表面の典型は亀甲状ひび割れやゲルのにじみ出し、ポップアウト、はく落であり、「モルタル部のはく離」と限定する書き方は不適切です。
・ASRの生成物(ゲル)は骨材内だけに限られず、界面やペースト中にも生成し、吸水膨張でひび割れを広げます。
・表面症状は亀甲状ひび割れ、ゲルのにじみ、ポップアウト、はく落などが代表的です。
・「モルタル部のはく離」と特定した表現は限定的で、現象の捉え方が不適切です。
・塩化物で鉄筋が腐食→体積膨張し、ひび割れ・はく離・はく落を起こし、断面欠損や見た目の悪化につながります。記述は適切です。
・中性化でコンクリートのpHが低下し、水分と酸素があると鉄筋腐食が進みやすくなります。
・腐食生成物の体積膨張でひび割れ・はく離・断面欠損が起きる流れは妥当です。
・凍結融解の繰り返しでポップアウト(表層のはじけ)やスケーリング(表層モルタルのはがれ)が起きます。典型的な症状で、記述は適切です。
ASRは生成物が界面やペースト中にも生じて膨張する点がポイントで、症状の幅が広いことを押さえます。
塩害と中性化はいずれも鉄筋腐食→体積膨張→ひび割れ・はく離・断面欠損という筋道です。
凍害はポップアウトとスケーリングが代表例です。
劣化の見分けでは、原因(塩分・pH低下・凍結融解・ASR)と典型症状の組み合わせを意識すると判断しやすくなります。
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