1級土木施工管理技士 過去問
令和5年度
問57 (選択問題 問57)

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問題

1級土木施工管理技術試験 令和5年度 問57(選択問題 問57) (訂正依頼・報告はこちら)

河川管理者以外の者が河川区域(高規格堤防特別区域を除く)で工事を行う場合の許可に関する次の記述のうち、河川法令上、誤っているものはどれか。
  • 河川区域内の土地の地下を横断して工業用水のサイホンを設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。
  • 河川区域内の野球場に設置されている老朽化したバックネットを撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。
  • 河川区域内に設置されている取水施設の機能維持のために取水口付近に積もった土砂を撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。
  • 河川区域内で一時的に仮設の資材置場を設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

河川区域での工事や行為については、河川の保全や安全性の確保のため、河川管理者の許可が必要になる場合があります。

河川管理者以外の者が河川区域で行う工事についても、特定の条件や内容によって許可の要否が定められており、許可が不要な場合もあります。

選択肢1. 河川区域内の土地の地下を横断して工業用水のサイホンを設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

適当です。
河川区域内の地下に施設を設置する場合、その工事が河川環境や構造に影響を及ぼすおそれがあるため、河川管理者の許可が必要です。

河川管理者は、このような工事が河川の安全と機能に支障を来さないかを確認し、必要な管理措置を講じる役割を持ちます。この記述は正しいです。

選択肢2. 河川区域内の野球場に設置されている老朽化したバックネットを撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

不適当です。
河川区域内の既存構造物を撤去する際も、河川の安全確保と環境保全の観点から、河川管理者の許可が必要です。

老朽化したバックネットなどの設備撤去も例外ではなく、工事内容によっては河川に影響を及ぼす可能性があるため、適切な管理のもとで行われる必要があります。この記述は間違いです。

選択肢3. 河川区域内に設置されている取水施設の機能維持のために取水口付近に積もった土砂を撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

適当です。
取水施設の機能維持に必要な土砂の撤去については、河川法令により許可が不要とされています。

このような行為は通常の維持管理業務の一環とみなされており、河川管理者による事前許可を受ける必要はありません。この記述は正しいです。

選択肢4. 河川区域内で一時的に仮設の資材置場を設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

適当です。
河川区域内に一時的であっても資材置場などの施設を設置する場合、河川環境や治水機能に影響がある可能性があるため、河川管理者の許可が必要です。

河川区域の保全を確保する観点から、資材置場の設置についても管理者の管理下で行われることが求められています。この記述は正しいです。

まとめ

河川管理者以外の者が河川区域内で工事を行う場合に許可が必要かどうかについて問われています。

工事内容や設置物の種類、目的に応じて許可が必要とされるケースが定められており、特に河川の保全や治水上の安全性に影響を与える可能性のある行為は許可が求められます。

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02

この問題を解くポイントは、河川法に基づく工事や施設の設置において

河川管理者の許可が必要となる場面について正確に理解することです。

選択肢1. 河川区域内の土地の地下を横断して工業用水のサイホンを設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

適当です。

地下を横断するサイホンの設置は、河川区域に影響を与える可能性があるため、

河川管理者の許可が必要です。

選択肢2. 河川区域内の野球場に設置されている老朽化したバックネットを撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

不適当です。

河川区域内での老朽化した施設撤去も、河川の安全や管理に影響を及ぼす

可能性があるため、河川管理者の許可が必要です。

選択肢3. 河川区域内に設置されている取水施設の機能維持のために取水口付近に積もった土砂を撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

適当です。

取水施設の機能維持に関する軽微な作業(例えば土砂撤去)は、通常許可を受ける必要がありませんが

事前に報告する必要がある場合もあります。

選択肢4. 河川区域内で一時的に仮設の資材置場を設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

適当です。

仮設の資材置場であっても、河川区域内に設置する場合は

河川管理者の許可が必要です。

まとめ

河川区域内で行われる工事や施設の設置・撤去については、

河川管理者の許可が必要な場合が多く、適切な手続きを踏むことが重要です。

参考になった数1

03

この問題では、河川占用について正しい理解が問われています。

選択肢1. 河川区域内の土地の地下を横断して工業用水のサイホンを設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

正しい記述です。

 

河川法第24条にて『河川区域内の土地を占用しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。』と記載があります。また、河川法第26条第1項にて『河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。』ともあります。

選択肢2. 河川区域内の野球場に設置されている老朽化したバックネットを撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

誤った記述です。(これが正解です)

 

バックネットの撤去は工作物の除去に該当するため、河川管理者の許可が必要となります。

 

河川法第26条第1項にて『河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。』と記載があります。

選択肢3. 河川区域内に設置されている取水施設の機能維持のために取水口付近に積もった土砂を撤去する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がない。

正しい記述です。

 

河川法第27条にて『河川区域内の土地において土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を変更する行為(一部省略)又は竹木の栽植若しくは伐採をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める軽易な行為については、この限りでない。』と記載があり、かつ河川法施行令第15条の4にて許可を受ける限りではない軽易な行為について定められており『許可を受けて設置された取水施設又は排水施設(一部省略)の機能を維持するために行う取水口又は排水口の付近に積もつた土砂等の排除』と記載があることから、選択肢の土砂撤去は軽易な行為に該当するため、河川管理者の許可が必要ないといえます。

選択肢4. 河川区域内で一時的に仮設の資材置場を設置する場合は、河川管理者の許可を受ける必要がある。

正しい記述です。

 

仮設であっても許可を受ける必要がります。

河川法第26条第1項にて『河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。』と記載があります。

 

まとめ

河川占用については、河川法第24条〜第27条を中心として、具体例を含め学習しましょう。

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