1級土木施工管理技士 過去問
令和6年度
問18 (問題A 2 問13)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和6年度 問18(問題A 2 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

打込み杭工法による鋼管杭基礎の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ヤットコを使用したり、地盤状況等から偏打を起こす恐れのある場合には、鋼管杭の板厚を薄くする。
  • 支持杭基礎の打止め管理は、根入れ深さ、打止め時一打当たりのリバウンド量等により、試験杭と同程度であることを確認して打ち止める。
  • 硬質地盤への打込みを容易にするには、鋼管の先端外側の補強バンドを取り外す。
  • 打撃力により杭頭部に座屈が生じる恐れがある場合は、適切なハンマの選定で打撃力を小さくするか、鋼管杭の断面積を小さくすることにより座屈を防止する。

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この過去問の解説 (2件)

01

打込み杭による施工はリバウンド量に依る測定値により判断するのでリバウンドの測定と打込みを安定させることが重要です。

選択肢1. ヤットコを使用したり、地盤状況等から偏打を起こす恐れのある場合には、鋼管杭の板厚を薄くする。

×ヤットコは杭頭に被せるので直接くいを打つことができない為板厚が厚いと上手く打撃が伝わらないのですが、鋼管杭の板厚は杭頭破損の恐れがあるので薄くしません。本文の鋼管杭の板厚を薄くするは間違いです。

選択肢2. 支持杭基礎の打止め管理は、根入れ深さ、打止め時一打当たりのリバウンド量等により、試験杭と同程度であることを確認して打ち止める。

〇打込み杭による施工管理は掘削長とリバウンド量測定に依るグラフでリバウンド値が一定かで判断します。適切です。

選択肢3. 硬質地盤への打込みを容易にするには、鋼管の先端外側の補強バンドを取り外す。

×本文中の鋼管の先端外側の補強バンドを取り外すと硬質地盤への打撃により杭先端が破断する恐れがあります。不適切です。

選択肢4. 打撃力により杭頭部に座屈が生じる恐れがある場合は、適切なハンマの選定で打撃力を小さくするか、鋼管杭の断面積を小さくすることにより座屈を防止する。

×本文中のハンマの選定で打撃力を小さくするか、鋼管杭の断面積を小さくすると所定の杭支持力が得られません。不適切です。

まとめ

打込み杭に依る杭支持力の管理は試験杭で得られた掘削長を目安に個々の杭にてリバウンド量を測定することで施工を管理するので、杭本体に改良を加えたりするようなことが無い様リバウンドは正確に管理出来るようにしなければいけません。

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02

打込み杭工法による鋼管杭基礎の施工管理に関する問題です。
打込み杭は、地盤の支持力を確保し、構造物の安定性を維持するために用いられる重要な工法です。

選択肢1. ヤットコを使用したり、地盤状況等から偏打を起こす恐れのある場合には、鋼管杭の板厚を薄くする。

記述は不適当です。
偏打が懸念される場合に鋼管杭の板厚を薄くするという対応は、設計成果より危険側になるため適切ではありません。

板厚を厚くしたり、ハンマの種類を再検討することで、偏打の影響を軽減するのが一般的な対応です。

選択肢2. 支持杭基礎の打止め管理は、根入れ深さ、打止め時一打当たりのリバウンド量等により、試験杭と同程度であることを確認して打ち止める。

記述は適当です。
打止め管理では、根入れ深さや一打ごとの貫入量・リバウンド量などを観察し、事前に施工した試験杭のデータと照合することで、必要な支持力を確保できていると判断します。

選択肢3. 硬質地盤への打込みを容易にするには、鋼管の先端外側の補強バンドを取り外す。

記述は不適当です。
硬質地盤に対しては先端部の変形や破損を防ぐため、補強バンドの設置が必要です。

補強バンドを取り外すという対応は、施工性や安全性を損なうため不適切です。

選択肢4. 打撃力により杭頭部に座屈が生じる恐れがある場合は、適切なハンマの選定で打撃力を小さくするか、鋼管杭の断面積を小さくすることにより座屈を防止する。

記述は不適当です。
打撃力による杭頭部の座屈を防ぐには、適切なハンマを選定し打撃力を小さくするか、杭頭部の補強や断面積を大きくするなどの方法が有効です。

鋼管杭の断面積を小さくすると座屈しやすくなります。

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