1級土木施工管理技士 過去問
令和6年度
問28 (問題A 3 問8)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和6年度 問28(問題A 3 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

河川堤防の開削工事に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 樋門・樋管を施工する場合は、取付け盛土等が容易に施工できるよう既設堤防の開削は大きくすることが望ましく、河川管理の観点からも同様である。
  • 出水期を避けて非出水期間中に施工する時の仮締切り工の高さは、施工期間中の設計対象水位に余裕高さを加えた高さを確保する。
  • 仮締切り工は、開削する堤防と同等の機能が要求されるものであり、天端高さ、堤体の強度の確保はもとより、法面や河床の洗掘対策を行うことが必要である。
  • 樋門工事を行う場合の床付け面は、堤防開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いので、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが望ましい。

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この過去問の解説 (2件)

01

堤防の開削は、樋門や樋管の築造の際に既存堤防の開削が行われる際、既設堤防の内部構造が確認出来るので、堤防築堤履歴の解明や質的向上に貢献する事を目的に行われます。

選択肢1. 樋門・樋管を施工する場合は、取付け盛土等が容易に施工できるよう既設堤防の開削は大きくすることが望ましく、河川管理の観点からも同様である。

×設問に既設堤防の開削は大きくすることが望ましいとありますが、開削は必要以上に大きく掘ってはいけません。不適切です。

選択肢2. 出水期を避けて非出水期間中に施工する時の仮締切り工の高さは、施工期間中の設計対象水位に余裕高さを加えた高さを確保する。

〇仮締め切りの高さは、計画対象位+0.5mとなります。適切です。

選択肢3. 仮締切り工は、開削する堤防と同等の機能が要求されるものであり、天端高さ、堤体の強度の確保はもとより、法面や河床の洗掘対策を行うことが必要である。

〇堤防開削を行う場合は、既設堤防と同等以上の治水の安全度を有する構造でなければならないので設問は適切です。

選択肢4. 樋門工事を行う場合の床付け面は、堤防開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いので、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが望ましい。

○樋門工事を行う場合の床付け面は樋門設計時の想定と異なることが多いため、樋門と周辺堤防の長期に渡る安全性の確保と施工時の安全を確保するために床付け面は出来るだけ乱さないで施工するようにし、転圧によって締め固め補強することが望ましいです。適切です。

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02

河川堤防の開削工事に関する施工管理に関する問題です。

堤防の安全性や河川管理の観点から、堤防の開削に伴う仮締切り工や樋門工事の設計・施工には慎重な対応が求められます。

また、現況の流量を把握し、仮設時流量への対応も重要です。

選択肢1. 樋門・樋管を施工する場合は、取付け盛土等が容易に施工できるよう既設堤防の開削は大きくすることが望ましく、河川管理の観点からも同様である。

記述は不適当です。
既設堤防の開削は、必要最小限にとどめることが原則です。

河川管理の観点から、開削範囲を大きくすると、堤防の安全性が低下し、出水時のリスクが高まります。

 

選択肢2. 出水期を避けて非出水期間中に施工する時の仮締切り工の高さは、施工期間中の設計対象水位に余裕高さを加えた高さを確保する。

記述は適当です。
仮締切り工は、施工期間中に予想される水位に対応できるよう、非出水期においては、設計対象水位+余裕高を確保する必要があります。

選択肢3. 仮締切り工は、開削する堤防と同等の機能が要求されるものであり、天端高さ、堤体の強度の確保はもとより、法面や河床の洗掘対策を行うことが必要である。

記述は適当です。
仮締切り工は、堤防の代替機能を果たす構造物であり、天端高さや強度、洗掘対策などが求められます。

選択肢4. 樋門工事を行う場合の床付け面は、堤防開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いので、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが望ましい。

記述は適当です。
堤防開削によって荷重が除去されると、地盤が緩む可能性があります。

構造の弱部になるのを避けるため、床付け面は乱さずに施工し、適切な転圧によって地盤を締め固めることが望ましいとされています。

構造物の沈下や不同沈下の防止につながります。

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