1級土木施工管理技士 過去問
令和6年度
問34 (問題A 3 問14)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和6年度 問34(問題A 3 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

道路のアスファルト舗装における基層・表層の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • タックコート面を保護し、乳剤による施工現場周辺の汚れを防止するために、運搬車両や舗設機械のタイヤに付着しにくい乳剤を使用する。
  • 表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置とはずらし、既設舗装の補修・拡幅の場合を除いて、下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにする。
  • 夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合には、舗装冷却機械等による強制的な冷却による温度低下の方法や、中温化技術の適用等について検討する。
  • ローラへの混合物の付着防止に軽油を使用すると、アスファルト混合物をカットバックする性質を持っているため、必要に応じて非石油系の付着防止剤を使用する。

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この過去問の解説 (2件)

01

表層とはアスファルト舗装の最上部の層で交通の安全と車両の円滑な走行、快適性等路面の機能を確保する事が要求されます。
基層は路盤の上にあり路盤の不陸を整正し、表層に加わる荷重を均一に路盤に伝達することが要求されます。

選択肢1. タックコート面を保護し、乳剤による施工現場周辺の汚れを防止するために、運搬車両や舗設機械のタイヤに付着しにくい乳剤を使用する。

〇タックコートは新しいアスファルトとその下の層をしっかりと付着させる接着材の様なものです。

そのため運搬車両や舗設機械のタイヤに付着しやすく周辺道路を汚すことがあるので、タイヤに付着しにくい乳剤を使用して汚れを防止します。適切です。

選択肢2. 表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置とはずらし、既設舗装の補修・拡幅の場合を除いて、下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにする。

×表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークに合わせるようにします。不適切です。

選択肢3. 夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合には、舗装冷却機械等による強制的な冷却による温度低下の方法や、中温化技術の適用等について検討する。

〇夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合には、作業時間が標準作業時間を確保することができないので、強制的な冷却による温度低下の方法や、中温化技術の適用等について検討して作業時間の短縮を図ります。適切です。

選択肢4. ローラへの混合物の付着防止に軽油を使用すると、アスファルト混合物をカットバックする性質を持っているため、必要に応じて非石油系の付着防止剤を使用する。

〇ローラへの混合物付着を防止する為に軽油や灯油を使用すると効果的です。しかし軽油や灯油はアスファルトをカットバックする恐れがありますので、なるべく少量を使用するか非石油系の付着防止剤を使用します。適切です。

まとめ

道路のアスファルト舗装における基層・表層の施工については表層の継ぎ目位置や施工規制、施工機械に依る施工不良や周辺道路への汚損等に留意して施工しなければいけません。

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02

道路のアスファルト舗装における基層・表層の施工方法に関する問題です。

基層・表層は作用する荷重を下層に伝達する役割があります。

施工の良否は、供用性に影響を与えるため、平坦性・温度管理・締固め具合などに留意することが重要です。

選択肢1. タックコート面を保護し、乳剤による施工現場周辺の汚れを防止するために、運搬車両や舗設機械のタイヤに付着しにくい乳剤を使用する。

記述は適当です。 

タックコートは表層・基層間や継目部の付着性を良くするために行い、一般に、アスファルト乳剤(PK-4)が用いられます。

施工現場周辺の汚れを防止するために、施工機械のタイヤに付着しにくい乳剤を選定することは適切です。

選択肢2. 表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマークの位置とはずらし、既設舗装の補修・拡幅の場合を除いて、下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにする。

記述は不適当です。

表層の縦継目の位置は、原則としてレーンマーク(センターライン)に合わせて施工します。

そして、既設舗装の補修・拡幅の場合を除いて、下層の継目の上に上層の継目を重ねないようにします。

また、縦継目は上下層とも車輪の直下にしないようにすることも必要です。

選択肢3. 夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合には、舗装冷却機械等による強制的な冷却による温度低下の方法や、中温化技術の適用等について検討する。

記述は適当です。

夏期や夜間作業等で作業時間に制約がある場合舗装冷却機械等による強制的な冷却による温度低下の方法や、中温化技術の適用等について検討します。

舗装冷却機械などにより、養生時間を短縮するすることができます。

中温化技術は養生時間が短縮できるかつ、CO2排出削減効果があります。

選択肢4. ローラへの混合物の付着防止に軽油を使用すると、アスファルト混合物をカットバックする性質を持っているため、必要に応じて非石油系の付着防止剤を使用する。

記述は適当です。

ローラへの混合物の付着するため、油を塗布することが有効です。

ただし、アスファルト混合物をカットバックする性質を持っているため、塗布量を最小限にとどめたり、非石油系の付着防止剤を使用したりします。

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