1級土木施工管理技術の過去問
令和6年度
問題A 3 問15

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和6年度 問題A 3 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

道路のアスファルト舗装における各種補修工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 表面処理工法は、路面の老化やひび割れ、摩耗等が生じた場合や予防保全の観点から、既設舗装上に薄い封かん層を設ける工法で、舗装の表面を再生することで舗装の機能を回復・向上させる。
  • 切削工法は応急的な処置であり、舗装表面に連続的あるいは断続的に凹凸が発生して平坦性が極端に悪くなった場合にその部分を機械によって削り取る工法で、早期に凹凸が再発する恐れがある。
  • オーバーレイ工法は、既設舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、わだち掘れが生じている路面に適用するときは、事前にシール材注入やリフレクションクラック対策を行う。
  • 打換え工法は、既設舗装のアスファルト混合物層を全層及び路盤の一部、又は既設舗装すべてを打ち換える工法で、路盤や基層の転圧では縁部や隅角部の転圧が不十分になりやすい。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

アスファルト舗装の修繕工法には,打替え工法、シール材注入工法、表面処理工法、パッ チング工法、段差すり付け工法、オーバーレイ工法等があげられます。

選択肢1. 表面処理工法は、路面の老化やひび割れ、摩耗等が生じた場合や予防保全の観点から、既設舗装上に薄い封かん層を設ける工法で、舗装の表面を再生することで舗装の機能を回復・向上させる。

〇表面処理工法は、路面の上に塗膜を形成させて防水性、耐久性を向上を図る目的で行われる工法で、舗装の機能を回復・向上させます。適切です。

選択肢2. 切削工法は応急的な処置であり、舗装表面に連続的あるいは断続的に凹凸が発生して平坦性が極端に悪くなった場合にその部分を機械によって削り取る工法で、早期に凹凸が再発する恐れがある。

〇切削工法とは、アスファルト舗装の表面に連続的に凸凹が発生し、平坦性が悪くなった場合にその部分を切削機により削り取ることで路面の形状とすべり抵抗性を回復させる工法ですが、応急的処置なので早期に凹凸が再発する恐れがあります。適切です。

選択肢3. オーバーレイ工法は、既設舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、わだち掘れが生じている路面に適用するときは、事前にシール材注入やリフレクションクラック対策を行う。

×オーバーレイ工法は、既設舗装上に舗装を重ねる工法のため、耐摩擦性が低く負荷がかかるとすぐにへこんだり摩耗したりしますので、
下地にシール材を注入すると伸縮が大きくなり剝がれやすくなります。不適切です。

選択肢4. 打換え工法は、既設舗装のアスファルト混合物層を全層及び路盤の一部、又は既設舗装すべてを打ち換える工法で、路盤や基層の転圧では縁部や隅角部の転圧が不十分になりやすい。

〇設問の通り打換え工法は、既設舗装のアスファルト混合物層を全層及び路盤の一部、又は既設舗装すべてを打ち換える工法ですが、路盤や基層の転圧では縁部や隅角部では既設表層面と段差が生じるため転圧が不十分になりやすいです。適切です。

まとめ

道路のアスファルト舗装における各種補修工法は、その工法の耐久性や即効性、コスト等を考慮して選定されますが、応急処置的な工法か、長期的な補修かで留意事項、補修目的が異なりますのでその補修特性を十分理解することが大事です。

参考になった数0