1級土木施工管理技士 過去問
令和6年度
問36 (問題A 3 問16)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和6年度 問36(問題A 3 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

ポーラスアスファルト混合物の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • ポーラスアスファルト混合物は、密粒度系の混合物を用いる場合よりも温度の低下が早いため、温度管理に十分注意して敷き均して、できるだけ速やかに初転圧を行う。
  • ポーラスアスファルト混合物の締固めにあたっては、初転圧と二次転圧にはタイヤローラによる締固めで所定の締固め度を確保することが望ましい。
  • タックコートは、原則として浸透用アスファルト乳剤PK-3を使用し、所定量を均一に散布し養生することで、舗設する混合物層とその下層の接着を良くするために行う。
  • 既設舗装を切削してポーラスアスファルト混合物を舗設する場合は、切削溝が排水の障害を起こしやすいため、できるだけ凹凸が大きくなるように切削する必要がある。

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この過去問の解説 (2件)

01

ポーラスアスファルト混合物は空隙が多いアスファルト混合物で、水を透すことで雨天時の路面のすべり抵抗性を向上させる効果が期待できます。

選択肢1. ポーラスアスファルト混合物は、密粒度系の混合物を用いる場合よりも温度の低下が早いため、温度管理に十分注意して敷き均して、できるだけ速やかに初転圧を行う。

〇ポーラスアスファルト混合物は敷き均し後の温度低下が早いため、温度管理に十分注意して初転圧は敷き均し終了後直ぐに行います。適切です。

選択肢2. ポーラスアスファルト混合物の締固めにあたっては、初転圧と二次転圧にはタイヤローラによる締固めで所定の締固め度を確保することが望ましい。

×ポーラスアスファルト混合物の締固めにあたっては、ロードローラ、タイヤローラなどを用いますが、振動ローラを無振で使用してロードローラの代替機械とする場合もあります。一般に一次・二次転圧を通じてロードローラを使用する場合が多いです。不適切です。

選択肢3. タックコートは、原則として浸透用アスファルト乳剤PK-3を使用し、所定量を均一に散布し養生することで、舗設する混合物層とその下層の接着を良くするために行う。

×「原則として浸透用アスファルト乳剤PK-3を使用し」の部分が不適切です。
タックコートに標準で用いられるのは浸透用アスファルト乳剤PK-4(または接着力を高める必要がある場合のゴム入り乳剤 PKR-T など)であり、PK-3 はプライムコート用です。

選択肢4. 既設舗装を切削してポーラスアスファルト混合物を舗設する場合は、切削溝が排水の障害を起こしやすいため、できるだけ凹凸が大きくなるように切削する必要がある。

×ポーラスアスファルト混合物は空隙が多いアスファルト混合物で水を透すので、既設舗装を切削する場合はできるだけ凹凸が小さくなるように切削します。設問の「できるだけ凹凸が大きくなるように切削する」は不適切です。

まとめ

ポーラスアスファルト混合物は水を透すので、層を通して路面の雨水を路肩の排水構造物などに速やかに排水する舗装で、雨の日の車の走行安全性を高める効果がありますが、空隙が多いので通常のアスファルト舗装とは施工法に違いがあるので十部理解して施工する事が大事です。

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02

ポーラスアスファルト混合物の施工方法に関する問題です。 

ポーラスアスファルト舗装は高い空隙率を持ち、排水機能やタイヤと路面間で発生するの低減効果に優れています。

通常の加熱アスファルト混合物よりも温度低下が早いなど留意点があり、施工方法を正しく理解する必要があります。

選択肢1. ポーラスアスファルト混合物は、密粒度系の混合物を用いる場合よりも温度の低下が早いため、温度管理に十分注意して敷き均して、できるだけ速やかに初転圧を行う。

記述は適当です。

ポーラスアスファルト混合物は、高い空隙率を有するため、加熱アスファルト混合物よりも温度低下が早くなります。

運搬中はシートなどで保護し温度低下を防ぐことが必要です。

また、温度管理に十分注意し、設定した温度で締固めできるように、敷均し終了後できるだけ速やかに初転圧を行います。

 

選択肢2. ポーラスアスファルト混合物の締固めにあたっては、初転圧と二次転圧にはタイヤローラによる締固めで所定の締固め度を確保することが望ましい。

記述は不適当です。

ポーラスアスファルト混合物の締固めは、初転圧と二次転圧では、一般に、ロードローラを使用します。

また、タイヤローラは仕上げ転圧に使用します。

選択肢3. タックコートは、原則として浸透用アスファルト乳剤PK-3を使用し、所定量を均一に散布し養生することで、舗設する混合物層とその下層の接着を良くするために行う。

記述は不適当です。

ポーラスアスファルト混合物舗装のタックコートは、原則としてゴム入りアスファルト乳剤(PKR-T)を使用し、散布量は一般に、0.4~0.6l/m2とします。

選択肢4. 既設舗装を切削してポーラスアスファルト混合物を舗設する場合は、切削溝が排水の障害を起こしやすいため、できるだけ凹凸が大きくなるように切削する必要がある。

記述は不適当です。
既設舗装を切削してポーラスアスファルト混合物を舗設する場合は、切削溝に帯水するため、排水障害を起こしやすくなります。

既設舗装の切削面は平たんに仕上げます。

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