1級土木施工管理技士 過去問
令和6年度
問41 (問題A 3 問21)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級土木施工管理技士試験 令和6年度 問41(問題A 3 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

トンネルの山岳工法における補助工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 地表面沈下対策は、地表面の沈下による地表や地中の構造物への影響抑制のために実施するもので、長尺フォアパイリング、パイプルーフ等がある。
  • 地下水対策は、地下水による切羽の不安定化防止対策として実施するもので、水抜きボーリング、止水注入工法等がある。
  • 脚部の安定対策は、脚部沈下と沈下に伴う地山の緩み抑制のために実施するもので、仮インバート、鏡ボルト等がある。
  • 天端部の安定対策は、天端の崩落防止対策として実施するもので、充塡式フォアポーリング、注入式フォアポーリング等がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

トンネルの山岳工法における補助対策としては切羽安定対策、地表面沈下対策、地下水対策等があります。

それぞれの対策を施した工法を補助工法といいます。

選択肢1. 地表面沈下対策は、地表面の沈下による地表や地中の構造物への影響抑制のために実施するもので、長尺フォアパイリング、パイプルーフ等がある。

〇長尺フォアパイリングはセメントミルクやモルタルなどを充填する工法で、パイプルーフとは掘削部外周をパイプで囲って掘削する工法です。どちらも地下水の止水に効果があります。適切です。

選択肢2. 地下水対策は、地下水による切羽の不安定化防止対策として実施するもので、水抜きボーリング、止水注入工法等がある。

〇水抜きボーリング工法は上向きに削孔したボーリン グ孔に保孔管を挿入し捕捉した地下水を排除しする工法で、

止水注入工法は漏水している水の通り道となっている箇所をパイプを使って薬液を注入し止水を完成させる工事のことです。

両者共地下水による切羽の不安定化防止に効果を発揮します。適切です。

選択肢3. 脚部の安定対策は、脚部沈下と沈下に伴う地山の緩み抑制のために実施するもので、仮インバート、鏡ボルト等がある。

×仮インバートは脚部沈下の抑止に効果がありますが、鏡ボルトはトンネル掘削面から地山にボルトを打ち込んで切羽を安定させる工法です。不適切です。

選択肢4. 天端部の安定対策は、天端の崩落防止対策として実施するもので、充塡式フォアポーリング、注入式フォアポーリング等がある。

〇充塡式フォアポーリングと注入式フォアポーリングはボルトと注入材を組合せて先行地山の改良を行いますどちらも天端部の安定対策は、天端の崩落防止対策として効果があります。適切です。

まとめ

トンネルの山岳工法は発破掘削やドリル掘削などの方法を用いて掘削していきますが、地下水やそれに伴う地表面の沈下、脚部の緩み等様々な障害があります。これらに対して適切な補助工法を行うことが重要です。

 

参考になった数57

02

トンネルの山岳工法における補助工法に関する問題です。
補助工法は、地山条件や施工環境に応じて掘削安全性や周辺構造物保護を目的に適用されますが、工法が多種多様にわたるため、補助工法の目的と名称を整理しておきましょう。

選択肢1. 地表面沈下対策は、地表面の沈下による地表や地中の構造物への影響抑制のために実施するもので、長尺フォアパイリング、パイプルーフ等がある。

記述は適当です。

地表面沈下対策は、地表面の沈下による地表や地中の構造物への影響抑制を目的として実施され、長尺フォアパイリング、パイプルーフ等があります。

選択肢2. 地下水対策は、地下水による切羽の不安定化防止対策として実施するもので、水抜きボーリング、止水注入工法等がある。

記述は適当です。
地下水対策は、地下水による切羽の不安定化防止対策として実施します。

先進ボーリングにより水を抜くことで、地下水位を下げる水抜きボーリング工法や、コンクリートひび割れに注入材を充填し止水する止水注入工法等があります。
 

選択肢3. 脚部の安定対策は、脚部沈下と沈下に伴う地山の緩み抑制のために実施するもので、仮インバート、鏡ボルト等がある。

記述は不適当です。

鏡ボルトは、鏡面(切羽面)の安定対策として採用される工法です。

脚部の安定対策は、脚部沈下と沈下に伴う地山の緩み抑制のために実施され、仮インバートなどがあります。

 

選択肢4. 天端部の安定対策は、天端の崩落防止対策として実施するもので、充塡式フォアポーリング、注入式フォアポーリング等がある。

記述は適当です。

天端部の安定対策は、天端の崩落防止対策として実施され、充塡式フォアポーリング、注入式フォアポーリング等があります。

参考になった数0