第一種衛生管理者の過去問
平成26年10月公表
労働生理 問40
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成26年10月公表 労働生理 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 血液は、血漿と有形成分から成り、有形成分は赤血球、白血球及び血小板から成っている。
- 赤血球の寿命は約120日であり、白血球に比べて長い。
- 血漿中の蛋白質のうち、グロブリンは血液浸透圧の維持に関与し、アルブミンは免疫物質の抗体を含む。
- 血小板は、核を持たない不定形の細胞で、血液凝固作用に関与している。
- 血液の凝固は、血漿中のフィブリノーゲン ( 線維素原 ) がフィブリン ( 線維素 ) に変化する現象である。
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この過去問の解説 (3件)
01
2で赤血球は寿命が120日、白血球が一般に3~4日なので、正しいです。
3はグロブミンが免疫物質の抗体を含み、アルブミンが血液浸透圧の維持に関与しているため、誤りです。
4で血小板は直径2~3μmの不定形細胞で、止血作用の機能があるので、正しいです。
5で血小板は損傷部位から血液が血管外に出ると、血液凝固を促進させる物質を放出し、血漿中のフイブリノーゲン(線維素原)を損傷部位でフィブリン(線維素)に変化させるので、正しいです。
よって、正解は3です。
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02
血液は血漿55%血球45%からなります。血球は有形成分で赤血球・白血球・血小板の3つからなります。
(有形成分)
①赤血球
成人男子で血液1㎣で500万個、成人女子で450万個含まれている。円盤状で骨髄で作られ、脾臓で壊されます。寿命は120日で、主な働きは肺で取り込んだ酸素を各組織へ運搬します。
②白血球
成人で血液1㎣で7500個で病原体やガン細胞を直接、あるいは抗体を作って間接的に攻撃し、病気から体を守る働きをもっています。
③血小板
血液1㎣に約20~40万個で、体内での寿命は10日間程度です。ケガなどで出血したとき、傷ついた部分を見つけてくっつき、周りの他の血小板や凝固因子を引き寄せて、血栓を作り出血を止めます。
(血漿)
9割が水で、残りがアルブミン、グロブリン、血液凝固因子(フィブリノーゲン)などのタンパク質からなっています。
体内に酸素や栄養を運ぶ役目があり、二酸化炭素や老廃物などを肺や腎臓に運ぶ働きをしています。
また、いろいろな抗体が含まれ、病原体の排除に重要な働きをしています。
(血液凝固作用)
①傷ついて血管が破れ出血すると、血小板が空気に触れて壊れ、トロンボプラスチンという物質を放出します。
②トロンボプラスチンと血漿中カルシウムイオンの作用でプロトロンビン(血漿タンパク)がトロンビンに変化します。
③トロンビンの酵素作用によって、フィブリノーゲンがフィブリンに変化します。
フィブリンはカルシウムイオンなどの作用で相互に結合し、網状の構造をつくって赤血球を取り込んで凝集させて傷口をふさぎます。
では問題をみてみましょう。
1.正しいです。
2.正しいです。
3.誤りです。グロブリンは、防御たんぱく質に属し、抗体を含んでいます(免疫グロブリン)。アルブミンは血液浸透圧の維持に関与しています。
4.正しいです。
5.正しいです。
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03
文中のグロブリンに対する記述とアルブミンに対する記述が逆になっています。
グロブリンが免疫物質の抗体を含み、アルブミンが血液浸透圧の維持に関与しています。
他の選択肢、1,2,4,5は文のとおりで正しいです。
2の寿命について補足すると…
白血球には単球、顆粒球、リンパ球があります。それぞれの寿命は異なりますが、顆粒球の場合2日~14日といわれています。また血小板の寿命は10日くらいといわれています。
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