第一種衛生管理者の過去問
平成29年4月公表
労働生理 問40

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問題

第一種 衛生管理者試験 平成29年4月公表 労働生理 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

腎臓又は尿に関する次のAからDまでの記述について、誤っているものの組合せは( 1 )〜( 5 )のうちどれか。

A  腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から血液中の血球及び糖以外の成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成される。
B  腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成される。
C  尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱アルカリ性である。
D  尿の約95%は水分で、約5%が固形物であるが、その成分は全身の健康状態をよく反映するので、尿検査は健康診断などで広く行われている。
  • A、B
  • A、C
  • A、D
  • B、C
  • C、D

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この過去問の解説 (4件)

01

正解:2

A.誤
 心臓から腎臓に流れてきた血液は、腎小体を形成
 する糸球体で濾過され老廃物や塩分を取り除かれ
 ます。
 この時、血球やタンパク質は濾過されませんが、
 糖は濾過されますので当設問は誤りです。
 濾過された尿はボウマン嚢に続く尿細管に流れ
 こみます。

B.正
 尿細管では体に必要な成分を再吸収し、残りを
 尿として排出しますので正解です。

C.誤
 尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有する点
 は皆さん経験のとおり正解ですが、
 pH6.0前後の弱酸性であるため誤りです。

D.正
 尿の約95%は水分で、約5%が固形物(尿素・
 尿酸や塩化ナトリウム・アンモニア等)であり、
 尿検査が健康診断などで広く行われていること
 は皆さんご承知の通り。

よってA・Cが誤りのため正解は2です。

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02

正解 2

A 腎小体では、糸球体からボウマン嚢に濾し出されるものは、血球・蛋白質以外の成分で「糖」は含まれています。よって、誤っています。

B 本肢の設問の通りです。

C 尿はたん黄色の液体で、弱酸性であります。
本肢は、誤りが明白です。

D 付け加えますと、健康診断での指定項目は、尿たんぱく、尿糖、尿潜血です。

以上の前提知識から、2が正解となります。

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03

正解2
腎臓の機能は複雑ですので、絵を書くなどして整理すると覚えやすいです。

腎臓はネフロンとよばれる単位から構成されており、1つの腎臓におよそ100万ネフロン存在しています。ネフロンは腎小体(糸球体+ボウマン嚢)と尿細管からなりたっています。

血液中の老廃物は糸球体からボウマン嚢に濾しだされます(後述)。ボウマン嚢に濾し出されたものは原尿と呼ばれ、原尿はボウマン嚢→尿細管→集合管→尿管と流れていき尿となります。尿細管や集合管では、体で再利用できるものは血液中に再吸収されます(後述)。

腎機能が正常な場合、糸球体からボウマン嚢に濾しされるものは【水分、糖(グルコース)、電解質】です。一方、濾し出されないものは【蛋白質、血球】です。

腎機能が正常な場合、尿細管から血液中に再吸収されるのは【水分、糖、電解質】などです。

A.×
誤りです。糸球体からボウマン嚢に濾し出されるのは【水分、糖、電解質】です。

B.◯
記載の通りです。

C.×
誤りです。尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常【弱酸性】です。

D.◯ 
記載の通りです。

以上から誤っている組み合わせはAとCなので答えは2となります。

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04

誤っているものの組み合わせは2です。

A:文中の「糖」が誤りです。正しくは「蛋白質」です。これは分子構造が大きいため、透過できないからです。

B:文のとおりで正しい記述です。

C:文中の「弱アルカリ性」の部分が誤りです。正しくは「弱酸性」です。

D:文のとおりで正しい記述です。

上記より2のACの組み合わせとなります。

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