第一種衛生管理者の過去問
平成29年10月公表
労働衛生(有害業務に係るもの) 問17
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成29年10月公表 労働衛生(有害業務に係るもの) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
作業環境における有害要因による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- マイクロ波は、赤外線より波長が短い電磁波で、照射部位の組織を加熱する作用がある。
- 熱痙攣は、高温環境下での労働において、皮膚の血管に血液がたまり、脳への血液の流れが少なくなることにより発生し、めまい、失神などの症状がみられる。
- 全身振動障害では、レイノー現象などの末梢循環障害や手指のしびれ感などの末梢神経障害がみられ、局所振動障害では、関節痛などの筋骨格系障害がみられる。
- 凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
- 金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などのヒュームを吸入したときに発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解 「金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などのヒュームを吸入したときに発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。」
赤外線より波長が長い電磁波です。「短い」が誤りです。電子レンジはマイクロ波により食品を加熱しています。
大量の汗をかき、水分補給だけで塩分を摂取しないと発症します。
全身、局所振動障害を問わず「末梢循環障害、末梢神経障害、運動器障害」と暗記すれば、筋骨格系障害が誤りに気づきます。本肢は誤っています。
凍瘡と凍傷が混在表現になっています。しもやけは、凍瘡のことですね。それ以外は、凍傷の定義となります。本肢は誤っています。
金属熱の定義そのものです。本肢が正解となります。金属熱とありますが、「熱」は高温環境下の作業時の熱と違います。要は吸入することにあります。
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02
「金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などのヒュームを吸入したときに発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。」が正解です。
×:マイクロ派は赤外線より波長が「長い」電磁波であるため、誤りです。
×:熱痙攣は、発汗によって水分と塩分が不足したときに水分のみを補給することで血中の塩分が低下して筋肉けいれんをおこすことをいうため、誤りです。選択肢の説明文は熱虚脱のものです。
×:レイノー現象は局所振動障害でみられるため、誤りです。
×:凍瘡(とうそう)とはしもやけのことで、手指の赤み、腫れ、かゆみなどが起こります。よって誤りです。選択肢の説明文は凍傷のものです。
○:亜鉛、銅などのヒュームを吸引することによっておこるアレルギー症状を金属熱といいます。
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03
正しいものは「金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などのヒュームを吸入したときに発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。」です。
文のとおりです。
各選択肢については以下のとおりです。
誤りです。
文中の「短い電磁波」の部分が誤りで正しくは「長い電磁波」です。
誤りです。
熱痙攣は、高温環境下での労働において、発汗により、水分と電解質(主にナトリウムイオン、塩化物イオン)が不足したところに、水分だけが補給されることにより、起こりやすくなるものです。
水分だけの補給だと体内の電解質の濃度が低下するためです。水ではなく、イオン系の飲み物や補給水と呼ばれるもので補給した方がいいとか、水だけでなく、塩をなめるといいとか、塩レモンといったものが推奨されるのはこの点にあります。
症状としては「めまい」「失神」ではなく、「筋肉痛」「手足がつる」といったものになります。
誤りです。
文頭の「全身振動障害」が誤りで正しくは「局所振動障害」です。
誤りです。
凍瘡はいわゆるしもやけのことで、日常生活での軽度な寒冷で起こります。皮膚の凍結壊死は起こりません。皮膚の凍結壊死がみられるものは「凍傷」です。
正しいです。
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