第一種衛生管理者の過去問
平成29年10月公表
労働生理 問38
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問題
第一種 衛生管理者試験 平成29年10月公表 労働生理 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 呼吸運動は、横隔膜、肋間筋などの呼吸筋が収縮と弛緩をすることで胸腔内の圧力を変化させ、肺を受動的に伸縮させることにより行われる。
- 横隔膜が下がり、胸腔の内圧が低くなるにつれ、鼻腔、気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。
- 肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換を行う呼吸を外呼吸という。
- 呼吸に関与する筋肉は、延髄にある呼吸中枢によって支配されている。
- 呼吸中枢がその興奮性を維持するためには、常に一定量以上の一酸化炭素が血液中に含まれていることが必要である。
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この過去問の解説 (4件)
01
1 呼吸運動の構造的な説明です。本問題文通りとなります。正しい肢です。
2 本肢も本文の通りです。
3 端的な表現をしますと、外呼吸とは肺で行われる空気と血液とのガス交換のことです。本肢も正しいです。
4 延髄が呼吸中枢筋肉を支配しています。正しい肢となります。
5 呼吸のコントロールのためには、常に一定量以上の二酸化炭素(炭酸ガス)が血液中に含まれていることが必要になります。よって、一酸化炭素が誤りとなります。本肢が正解です。
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02
外呼吸…肺胞内の空気と、血液との間で行われるガス交換
内呼吸…細胞と血液の間で行われるガス交換
●呼吸のしくみ;
横隔膜・肋間筋(呼吸筋)の収縮と弛緩によって胸腔内容積が増減し、胸腔内圧が変化することによって呼吸が起こります。
吸気…胸腔内容積が広げられ、胸腔内圧が低くなることで肺内へ流れ込む空気。
呼気…胸腔内容積が狭くなり、胸腔内圧が高くなることで肺外へ出される空気。
(1)○:呼吸運動に関する正しい記述です。肺自体に運動機能があるわけではなく、呼吸筋によって受動的に伸縮することで呼吸が起こります。
(2)○
(3)○
(4)○
(5)×:呼吸中枢を刺激するのは「二酸化炭素(炭酸ガス)」であるため、誤りです。血中の二酸化炭素が増加してくると、呼吸中枢が刺激されて呼吸回数が増えて呼吸が深くなります。
よって、(5)が正解です。
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03
1.◯
正しい記載です。安静時の呼吸運動を司る主な筋肉は横隔膜と肋間筋です。
2.◯
正しい記載です。吸気と呼吸の機序を覚えましょう。
吸気:胸郭内容積が増加すると、胸腔内圧が低くなるにつれて、鼻腔や気管など気道を経て肺内に空気が流れ込むことです。
呼気:胸郭内容積が減少し、胸腔内圧が高くなるにつれて、肺は収縮し、肺から空気が体外に押し出されることです。
3.◯
正しい記載です。外呼吸と内呼吸の機序を覚えましょう。
外呼吸:肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行うガス交換のことです。
内呼吸:外呼吸で取り込まれた酸素は血液にのって体の各細胞へと運ばれます。そこで行われるのが内呼吸です。内呼吸とは、血液と細胞との間で酸素と二酸化炭素を交換するガス交換のことです。
4.◯
呼吸に関与する筋肉は、【延髄】にある呼吸中枢によって支配されています。
5.×
誤りです。血液中の【二酸化炭素分圧が上昇】すると、延髄の呼吸中枢が刺激され、換気が促進されます。
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04
文中の「一酸化炭素」の部分が誤りで正しくは「二酸化炭素」です。
他も選択肢1,2,3,4は文のとおりで、正しい記述となっています。
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